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「失敗しないWeb制作」のタテマエと実践

8月23日の覚え書き。loftwork Labを会場に催されたOpenCUのイベント、「失敗しないWeb制作」のタテマエと実践 〜「よりよい」Webサイト制作のための計画、レビュー、チェックを考える。に参加しました。書籍『プロジェクト監理のタテマエと実践 失敗しないWeb制作』の出版記念イベントのひとつなのですけど、著者のみどりかわさんには昔、黒野さんのオフィスでご挨拶したことがあります。「管理」ではなく「監理」とされている点のみならず、そういう経緯もあって書籍の内容が発売前から気になり、予習を兼ねて通読のうえでイベントに臨むつもりだったのですが......購入はしたものの、残念ながらパラパラと眺める程度しかできず。でもまぁ、イベント自体は楽しめましたし、それ以上に勉強にもなりました。当日の模様はUstreamで視聴することができるようです:

みどりかわさん、5年ぶりに人前で話すという割には、懐かしめ?の笑点ネタを時折挟むなど、ブランクを感じさせないステキなトークでした。「流しのWebディレクター」って肩書きは格好いいですね。終盤の、プロジェクトを阻むのは「曖昧さ」と「放置」の二つである、というのが印象的だったというか、僕自身の実体験と照らしても非常に納得のいく部分だったように思います。要件定義の段階であるとか、コンサルティングの類もそうかもしれないけど、曖昧な状態をどんどん詰めて具体化・明確化していくのって結構大変だし実際パワーも必要で、ともすると停滞=放置しがちな状況にも陥るのですよね。でもそこを乗り切らないと前進できないわけで、むしろそのプロセスにこそ仕事のやりがいとか楽しみを見出せるようにならないといかんなぁ、と感じた次第。

ロフトワーク滝澤さんのお話は、自社におけるプロジェクトデザインの取り組みの紹介がメインでした。非常に率直な、吐露を交えたお話は刺激になりましたね......僕が初めてプロジェクトデザインという言葉を使ったのは、2007年の「Web標準の日々」っていうイベントに登壇させていただいたときの講演テーマ「転ばぬ先のプロジェクトデザイン 〜Web標準への準拠を見据えて〜」だったと思うけど、自分はまだまだ精進できていないなと。なかでもProject Compassという発想はなるほどと思いました。要は、目的地がまだぼんやりとしている段階・時期であっても、進むべき方角ぐらいはしっかり把握できるべきだし、そのためのコンパス(知識エリアの詳細を詰めるシートみたいなもの?1枚でぱっとプロジェクト全体を俯瞰できる図)は必要だよね、と。あとは、発注者と受注者の別を問わずプロジェクトを楽しむための仕掛け、仕組みって大事だなって痛感しました。楽しいだけでも駄目だけど、真面目一辺倒に走り過ぎた結果、かえってそれがプロジェクトの足を引っ張ったりすること、ありますからね。

お二人の講演のあとは、参加者各人がWeb制作をうまく進行させる「技」を考え、披露するワークの時間。キヤノンマーケティングジャパンにいらっしゃるWeb仙人こと増井さんも参加され、いくつかの「技」をピックアップしながらの会場巻き込み型トークに移り、お開きとなりました。皆さんお疲れさまでした&ありがとうございましたー。さーて、早く本を読まないとだなぁ。

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