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Internet Explorer 10 移行セミナー

6月6日の覚え書き。品川にあるTHE GRAND HALLで催された、Internet Explorer 10 移行セミナーに参加してきました。冒頭、Xbox 360上にバージョン10ベースのIEが乗るよー、というニュースが紹介されました。これはこれで良いニュースですね......IEをより多種多様なデバイス上で動作させるということは、自らにより高いレベルでの標準準拠と相互運用性を課すことになるわけですから(既にそういう流れにはなってますけど)。セミナーは三部構成で、以下のプログラムにあるような充実っぷりでした。特に春日井さんと羽田野さんのお話が面白かった(し、春日井さんにはセミナーの前後にご挨拶する機会があって良かった)です。

Internet Explorer 10 概要と変更点
春日井 良隆氏
最新開発支援ツールを使ったデバッグ対応
物江 修氏
Progressive Enhancement 〜クロスブラウザ対応に必要なこと〜
羽田野 太巳氏

春日井さんのお話のなかでは、IE10のMetro版とDesktop版はいずれも同じUA文字列なので判別はできないけれど、コアの部分は同じなので、表示や動作に違いは無いと断言されていたので安心しました。半ば強制的にDesktop版でページを開かせたり、Metroアプリに誘導することができるというのは初耳だったのと、あとはやっぱり二つあるQuirksモードがちょっとややこしいですね。終了後質問しようと思ったら長蛇の列ができていたので、Twitter経由でいくつか質問したところ、ご回答いただけました、感謝:

物江さんのお話ではF12開発者ツールが詳しく詳解されましたが、ウィンドウサイズを変更する機能(「ツール」→「サイズ変更」)が付いたのは良いことかなと。ただ、個人的にはそういう機能を付けるなら、FirefoxのResponsive Modeの実装が好きですけどね。あとはアクセシビリティ関連の検証機能がったのが意外でしたが(前から付いてましたっけ......「検証」→「ユーザー補助」でWCAG/第508条チェックリストができる)、単にオンラインのバリデーションサービス(contentquality.com)に投げるのではなく、ネット接続不要で検証可能にしていただけると嬉しいかな。

羽田野さんについては、Webと紙(チラシ)の媒体特性の違いからトークが始まり、あらゆる対象に同じUXを提供するのではなく、あらゆる対象に確実に情報を伝えてこそのWebですよね、というお話でした。Regressive EnhancementとGraceful Degradation、Progressive Enhancementの違いの解説は鮮やか。「Smart TV」なる呼称はサムスンの商品名というニュアンスが強いとの指摘は初耳でした。スライド末尾の「Multi-screen/Multi-deviceの時代でも古いブラウザーに合わせて時代遅れのサービスを作り続けますか?」というのを読んで、マイクロソフト自身は声高に主張しにくい部分を代弁すべく羽田野さんが呼ばれたのかしら、なんて疑ってみたり。

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