ヘッテルとフエーテル
著
天皇誕生日の祝日ですが、ほとんど一日中寝てました。風邪でもインフルエンザでもなくて、単に身体が動かなくなっただけのこと。昨日の午前中も同じような感じで遅刻してしまったんですが、まぁ寝たおかげで夜にはだいぶ復活。とりあえず気分転換兼ねて最近読んだ『ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話』の覚え書き。これ、もとはといえばホリエモンが新聞と雑誌の購読が減っているもう一つの理由という記事の最後で紹介していて知りました。著者のBlog、マネー・ヘッタ・チャン 物語るモノガタリの存在は本を買ってから知りましたけど、過去のBlog記事を単純に書籍化したってわけではないのかな?ひとつひとつのエピソードは文字量が比較的少なめだから、ちょっと長めのBlog記事と言われても不思議はないのですが。「おわりに」のなかで、本書のコンセプトが以下のように記されています:
この『ヘッテルとフエーテル』は、無駄な情報が多すぎる現代に、最低限知るべき金融知識を物語で伝えるというコンセプトで書き始めた、まったく新しい寓話のプロトタイプです。
寓話ではありつつも、登場する人物とか企業については喩えになっているんだかいなんだか、やっぱりなっていないような。要するに実在するアノ人物なりアノ企業を意図して書いてるんだろうなぁというのがバレバレで、そこが本書のウリのひとつにもなっているのだろうと思われ。なんといっても一番面白可笑しかったのが、第2話「カネヘルンの笛吹き」に登場する以下のくだり:
ある日ヘッテルは、とある流行本を読んで俄然やる気になりました。
その本は、カネヘルン・ミセス・インディという、女手ひとりで子供を育てながら、転職&キャリアアップで年収は10倍、給料を何千万ももらい、何冊も本を書く肉食獣のような生活をしている女性が書いた本でした。
……バレバレすぎるw いやまぁ世の中にうまい話なんてないし、ましてや絶対に儲かる方法なんてあったら誰も苦労しないわけですが、そのあたりの我田引水っぷり(何)を差し引いたうえで考え・理解するリテラシが益々重要になってきていることが、本書の登場した背景にあるのかも?