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魂を熱くさせる 宇宙飛行士100の言葉

高井次郎著『魂を熱くさせる 宇宙飛行士100の言葉』は、数日前に覚え書きした『ポケットの中の宇宙』と同じく、先日千葉に帰省した際に読み終えた一冊。タイトルにこそ宇宙飛行士とありますが、厳密には宇宙飛行士の発した言葉のみが掲載されているわけではなく、有人宇宙飛行に関わった人物の残した言葉からもピックアップされている点が良かったかな。割合的には少ないながらも、数多くの宇宙飛行士にまぎれて航空機エンジニアのバート・ルータン、俳優のトム・ハンクス、フライト・ディレクターのユージン・クランツといった方々の名言が掲載されています。また100という分量もさることながら、見開き2ページのうち右側に言葉を掲載し、左側に発言の背景だったり、発言者にまつわるエピソードがコンパクトに記されている構成は、とても読みやすかったです。魂が熱くなったかどうかはさておき、個人的に感じるとことろのあったベスト5を選んでみます:

  1. わかっておいてもらいたいことがある。人生にはただ生きていればいいという以上のものがあるんだ。
  2. 遠ざかっていくにつれ、地球は小さくなって、とうとうビー玉ほどに縮んでしまった。想像できないほど美しいビー玉である。美しく、暖かく、そして生きている。それは非常にもろくて壊れやすく、指を触れたら粉々に砕け散ってしまいそうだった。
  3. 私はいまひとり、まったくのひとりだ。すべての既知の生命から絶対的に隔離されている。
  4. あの時以来、気に入らない天気はなくなったよ。天気の変化はすばらしい。渋滞も人込みも気にならない。地球にもどったとき、ショッピングセンターへ行った。アイスを食べながら人々を見て、地球に生まれてよかったと思った。
  5. 過去から学ぶべきことは多いものの、われわれは過去に生きてはならない。未来を夢見なければならないし、夢見ながら眠り続けてもいけないのだ。

それぞれが誰の、どんな状況下での発言だったか気になる方は、是非本書をお手に取って確認していただきたく。基本的に面白かったし、コストパフォーマンス的にも優れた(税抜き1,200円!)書籍だと思うのですが、最後にちょっとだけ苦言を……やはり、発言の原文は併記していただきたかったかなと。もっとも、英語以外(ロシア語とか)は理解できないから、原文があったところでスグ役立つとは限らないのだけど、その言語でしか味わえない深み、みたいなものもきっとあると思うので云々。

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