石澤さんの退職
著
3月5日をもって、2年半にわたり一緒に仕事をしてきた石澤さんが退職しました。その前日にあった部全体の会議の場で、ライトニングトークの時間を使い彼はその2年半を語ってくれたのですけど、とても感慨深かったです。もとはといえば別の会社でアルバイトをする予定だったのが、縁あって?同じ職場に誘うことができたというその始まりからして、「縁」としか説明不可能な何かを感じるもの。2年半といえば、僕が初めて社会に出て働き始めた環境における勤続年数に匹敵する時間。大学生という立場上、週に一度の出社が基本だったとはいえ、よく続けてくれたなぁというのが正直なところ。彼にとって働きがいのある仕事なり環境を提供し続けられた自信はないけれど、その2年半という時間の長さを以て、少しは自信を持っても良いかもしれない。
時には無理難題をふっかけたこともあったし、終盤は特に僕の仕切りが悪く迷惑や負荷をかけてばかりいたけれど、最初にお願いした命題、つまり「とんがったものを手に入れる」ことができたと信じたいです。対象が何であれ、何か一つこれだ!!と思うものを見つけたら、それをうんと深く掘り下げて行く……そうして最初は机を並べている仲間内で、次第に社内で、あるいは業界内で「とんがった」存在になることができれば、たとえ環境が移り変わっても生き残ることができると思うし、少なくとも僕はそう信じて生きてきました。石澤さんなりの「とんがり方」をこの2年半で会得してもらえたなら、僕としてはもう十分というか、同じ職場に誘って良かったなって心底思えます。4月からは別の会社に就職するとはいえ、業界的には近い位置で仕事をする以上、Webをより良い方向に導く原動力となって引き続き活躍してくれるであろうことを、僕は確信しています。
ちなみに、4月以降も残ってくれたらとは何度となく思ったけれど(そのほうが単純に有り難いしね)、あまり口にしなかったつもりです。彼自身の選択を尊重すべきだと思ったし、それ以上に別の環境を知ることが必要な時期・年齢だと思ったから。それに、もし本当に何か「縁」のようなものがあったなら、再び共に仕事をする機会も訪れることでしょう。ちょうど、僕が大学4年のときに彼と同じく今の会社でアルバイトをしていて、その後色々な環境で経験を重ねた後で、舞い戻ってきたように。