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この世でいちばん大事な「カネ」の話

西原理恵子著『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読了。『勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan』に登場する対談相手の一人として読み知って以来、サイバラ氏のお話をもっと読んでみたいと思っていたときに、タイミングよく本書が発売されたので、衝動的に買ってみました。もともと文字量の多くない本ではあったけれど、内容の圧倒的な面白さもあって、2時間とかけずに読み終えてしまいました。

確かにメインテーマとしてはお金についての本ではあるのですが、どちらかというと働くことの何たるかを説いているのが半分と、残りの半分はサイバラ氏の壮絶なる半生記(例えば、麻雀にハマってトータル5千万円の損失ってどんだけ!!)という印象。ペンギン好きとしてまず興味を惹かれたのが、冒頭で登場する「野良ペン」のお話。

遠く南極海まではるばる船を出した漁師さんが「子どものお土産に」ってさっむいところからペンギンを連れて帰ってきちゃうの。

本来であればまず許されないことですが、土地柄のせいなのか時代背景ゆえか、そういうある意味牧歌的?な所業がかつてあったとは、驚きです。まさか、最近でも続いてたりはしないよなぁ……。そして、激しく同意せざるを得なかったのが以下のくだり。

どこかに、自分にしっくりくる世界がきっとある。
もし、ないとしたら、自分でつくっちゃえばいい。
働くっていうのは、つまり、そういうことでもあるんじゃないかな。
仕事っていうのは、そうやって壁にぶつかりながらも、出会った人たちの力を借りて、自分の居場所をつくっていくことでもあると思う。

若い頃(何時)は、人生を居場所探しの旅であるかのように捉えていたけれど、結局のところ、探しているつもりでも実は作っているものなんですよね、認識していようといまいと。生きて行くうえで働くこと=カネを稼ぐことは不可避である以上、それは人生と同義な部分もあるわけで。誰も彼も、生まれた環境にかかわらず、命がけでその居場所作りに取り組んでいるんだって思えたなら、生きる/働くための勇気的な何か、がそこから湧いてきそう。

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