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レバレッジ時間術

本田直之著『レバレッジ時間術』を読了。本田氏はレバレッジなんちゃらとかいう題名の本を他にも数冊著しており、かつ結構売れているらしく書店でも平積みもしくは立てて陳列されているのを目にしていましたが、自分が買って読んだのは本書が初めて。Wikipediaでレバレッジの項を見ると、原義は「てこ(レバー、lever)の使用」という説明があります。著者いわく、時間もお金と同様にレバレッジをかける=少ない時間で大きな効果を上げることができる、とのこと。その具体的なメソッド、実践するうえで必要な考え方などをまとめたのが本書です。

その肝は、第三章「仕組み化・パターン化の絶大な効果」にあるのかなと思いました。時間の使い方にしろいわゆる定型業務にしろ、仕組み化・パターン化をすることで初めて余剰の時間を生み出し、ほかに仕組み化・パターン化できる余地がないか探したり、あるいはその具体的手法を検討するといった時間の投資が可能となるわけで。無論、過度に効率ばかり追い求めればそこには思考停止の罠が待ち受けているのですけど……定期的な自己評価、レビューも含めたかたちで仕組み化・パターン化する、ってことなんだろうな。それに絡んで印象的だったので、池谷裕二氏の言葉が引用されていたのを、さらにここでも引用しておきます(『プレジデント』2007年4月16日号):

ルーティンワーク化するということは、無意識化するということ。無意識の記憶を司る綿状体が関与していると考えられます。繰り返すことで体が覚える。無意識だから苦にならない。そういう状態を一般的には、「集中している」と呼んでいるのです。

苦にならない、というのを逆手に取るなら、いろいろ無意識化したい部分があるような。もう一つ印象的だったのが私たちはよく「時間がない」という言葉を口にしますが、むしろ時間がありすぎるからこそ時間がなくなるのです。という著者のフレーズ。いい加減、いざとなったら残業すればいい、徹夜すればいい、なんて発想からは本腰を入れて脱却しなければいけない。その脱却なくして、おそらくは今後の成長(いろいろな意味で)なんて見込めないだろうと思うのです。仕事のほうが落ち着きつつあるなか、来年〜2、3年後先ぐらいまでの働き方をよく考えるようになって、なお一層そういう思い、あるいは危機感を強めている今日このごろです。

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