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弾言

小飼弾氏(以下「弾さん」)と山路達也氏の共著『弾言 成功する人生とバランスシートの使い方』を読了。本書を買った動機としては、404 Blog Not Foundを日々拝見しているとはいえ、やはり書籍としてまとめられた弾さんの発言に興味があったから。加えて短期間とはいえ、かつての上司だった御方の発言ですから……。まぁ、同じオン・ザ・エッヂに所属していた当時は日常的な接点は無く、入社直後にご挨拶に席まで伺っていたけども、今となっては「やたら恐そうな人だなぁ」「この人にだけは怒られたくないなぁ」ってイメージしか残っていないのですが(苦笑)。

本書はタイトルにあるように、「人生のバランスシート」の作成方法とその運用がメインテーマ。資産、資本、負債の3つをそれぞれカネ、ヒト、モノに喩えて、持論を展開されています。論旨には弾さんの人生観、人生経験が色濃く反映されているように感じられ、それが興味深かったですね。特に、エッヂ時代の業務経験に触れている、p.125〜p.143のあたり。オン・ザ・エッヂにおいて、小飼弾が最初に取り組んだのは、社員に日報を書かせることだったというのは、知りませんでした。僕も日報は地味に大事だなって思っていて、だからこそ同じ部内では単に日報をグループウェアに記録として突っ込むだけでなしにメーリングリストにも流れるようにし、つまり部内の全員の目に触れやすいようにして、そこでお互いがお互いに興味を持ちやすくしています。もっとアナログな取り組みとして、部単体で終礼なんてのもやっていますが(こちらは主に残業削減の一助として)。

そしてバランスシート云々より何より、モノを扱った第4章がとても面白かった!中学生くらいの頃からだったかな、質量保存の法則を知って以来だったか、僕はとにかく地球圏で起きている大規模な物質循環の仕組みが不思議に思えて仕方が無かったのだけど、そういう領域に関する弾さんの持論が短いながらも読めたから。そして弾さんが資源問題に対し極めて楽観的だったのが印象的(僕はあそこまで楽観視できない)。地球環境とか資源をテーマに、いちど弾さんには東大の松井孝典教授と対談していただきたい感じ。そういえば本書には確か「共同幻想」なる単語が何度か登場するのだけど、それって本書を除くと僕は松井教授の本でしか目にしたことがなかったような?

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