宇宙旅行特別セミナー
著
Virgin Galactic社(以下「VG社」)の副社長、Stephen Attenborough氏を迎えての宇宙旅行に関する特別セミナーが催されるというので、情報収集を目的に参加してきました。会場は、勤務先からほど近い京王プラザホテル南館4階、扇の間。平日昼間の開催ということで、予想通り参加者の年齢層は(元ライブドア社長の平松氏をはじめ)高めでしたが、思ったよりは比較的若い層、それに女性の姿も目立っていたように感じます(一般参加ではなくプレスかな?)。講演や質疑応答を通じ、さほど目新しい情報は得られなかったのですが、DVDを含むVG社の資料を入手できたので良しとしよう。個人的に気になったのは以下の点:
- 現在までに宇宙弾道飛行に申し込んでいる人は35カ国から270名あまり。うち日本からは10名で、その半分の5名が女性。女性の比率については世界一、らしい。
- ファウンダーを対象としたNASTARでの訓練には下は22歳から上は88歳までの人々が参加。それに参加した77歳の日本人女性は、同施設で訓練した世界最高齢の女性となったらしい。
- WhiteKnightTwoの翼幅は45メートル、もちろん炭素繊維製。かなりのアクロバティックな飛行も可能で、7Gまでかけられるとか。
- 運航のペースを徐々に上げることで、就航から1年以内に500人の乗客を宇宙へ運ぶと豪語。これは過去45年間に職業的宇宙飛行士として宇宙に向かった人数より多い、とも。
- この界隈では有名な稲波紀明氏も会場にいらしていたのですが、司会の方からコメントを求められたときの氏のテンションが凄かったです。「こんな映像見てたら楽しくなってきませんか!?申し込むしか無いでしょう」などと、軽く宗教がかっているかのような物言いだったので(失礼)、個人的には完全に引きましたw
- 2007年7月にScaled Composites社で起きた残念な事故には一切言及せぬまま、安全性を重視している旨を再三繰り返していたのは、微妙だなぁと思いました。重視していればこそ、しっかりその続報(事故原因や講じられた対策など)を共有していただきたかったのですが。
あと、同時通訳の方の通訳品質が結構アレな気がしました。緊張されていたのか、かなりカミカミで聞きにくかったうえ、かの名パイロット・Chuck Yeager氏のお名前を言わなかったりしていたし。最も萎えたのが、質疑応答のなかで飛行中のトイレに関する質問にVG社の人が冗談ぽく「You need to hold on.」と返したのを、真面目顔で「少々お待ちください」なんて訳したとき(そこはそういう訳じゃないでしょ!!)。