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最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版

本書「最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版」は、自分がよく巡回している先のWebサイトで以前話題になっていた、Randy Paush教授による最後の授業を書籍とDVDにまとめたもの。実際にその授業の模様を日本語字幕付きの動画で拝見することもできます。書籍としては数日前に読み終えていたのですが、DVDを今日になってようやく見ることができたので、覚え書きしておきます。

先行して部分的にYouTubeに公開されているのを見てはいましたが、しっかり通しで最初から最後まで授業を「受けた」のは今日が初めて。家で留守番しながら一人で見ていたのですが……久しぶりに涙を流しました。最後の方で、奥様の誕生祝いをするシーンから終わるまで、もうずっと泣きっぱなしでした。こんなにも素晴らしい、徳に満ちあふれた一人の人間が、癌のためにこの世を去ろうとしているだなんて、ただただ悲しい。今日現在でも幸いなことに彼は生き続け、病魔と闘っている(「闘っている」という表現はもしかしたら妥当でないかもしれない)けれど、心の底から残念で、また悲しく思います。

この世を去るまでに残された時間には限りがある、というのは誰しも同じ。その意味では、生きているあいだの時間なんて他者よりちょっと長かったり短かったりする程度の違いでしかない、と言えなくもない(かなり乱暴な論ではあるけれど)。身体が健康であっても、不慮の事故で命を落とす可能性なんて常にゼロではないのだから(Paush教授よりも先に僕が早死にする可能性もまた然り)。その限られた時間のうちに、どれだけ自身の夢を叶え、そしてまた他者の夢の実現を手助けできるのか?親として、夫として、あるいは社会的な文脈における立場から、「夢」の叶え方を真剣に考えさせられる、とても良い授業だったと思いました。一人でも多くの人がこの授業を受けたらいいと思うし、僕の子どもにも大きくなったら受けさせたいな。最後に、本書で目にしたフレーズで最も印象的だったのを以下に引用させていただきます:

レンガの壁がそこにあるのには、理由がある。
僕たちの行く手を阻むためにあるのではない。
その壁の向こうにある「何か」を
自分がどれほど真剣に望んでいるか、
証明するチャンスを与えているのだ。

[2008-07-26追記] Randy Paush教授がお亡くなりになりました(An Enduring Legacy)。心よりご冥福をお祈りします。

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