Fw: NVDA日本語化プロジェクト
著
今夜は珍しく会社に泊まるわけですけど、IE6対応(謎)のせいで頭が痛く、いい感じに病んできましたので、現実逃避もとい気分転換に同僚(誰)の参加しているプロジェクトを紹介してみようかと。もっとも、Web上には少し前からお目見えしていた存在でしたが……UAI研究会が行っている、NVDAを日本語化しようというプロジェクトです。以下、NVDAjpより引用。
NVDAは無料でオープンソースのMicrosoft Windowsオペレーティングシステム用のスクリーン・リーダーです。このソフトウェアは、視覚障害者のユーザーが、晴眼者と同じように、コンピュータとOS以外の出費をしなくてもWindowsが利用できるようにとの目的で開発され、現在も進化を続けているものです。
オーストラリアのMichael Curran氏をはじめとした多くの人たちによって、1996年より開発され、11ヶ国語に翻訳されています。NVDAはまだ開発途中のスクリーン・リーダーであり、予期せぬ問題を含んでいる可能性があります。商用スクリーン・リーダーには及びませんが、Windows上の基本的な作業であればNVDAを用いて行うことができます。
Webアクセシビリティは、よくW3C/WAIが引き合いに出す図(何)が示すように、Webコンテンツばかりがアクセシブルになるだけでは自ずと限界があって、オーサーリングツールやブラウザ、支援技術の類もまたアクセシブルな存在となっていくべきです。そうしたソフトウェアで市販されているものは、もちろん価格相応の価値を提供しているのでしょうけど、なかには高機能ではあるものの非常に高額な製品もあります。開発にかかるコストや市場ニーズを想像するに、それも致し方ないと思います。その点、NVDAはオープンソースである点が肝なわけで、素晴らしい取り組みだと思いますし、開発やその日本語化に参加している方々には頭が下がります。NVDAがさらに進化すれば、他のオープンソースプロジェクトや支援技術市場にとって良い刺激になるでしょうし、より多くの人々が音でPCを使えるようになると、そこでまたWebをアクセシブルにしようという気運の更なる高まりも期待できて以下略。今後が楽しみなプロジェクトです。
ちなみに、かつてkurumaさんは数少ないWindowsの利点が消えたと嘆いていたけど、こと日本語音声エンジンに関していえばALTAIR for Windowsという(財)日本障害者リハビリテーション協会が開発し、無償で提供している統合ソフトウェア
が使えるそうなので、そこはあまり心配しなくても良いのかな。ああもちろん、日本語化されたNVDAの導入は、各人の自己責任の下にお願いします(お約束