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30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼう

山本真司著「30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼう」を読了。しばらく前に紀伊国屋で平積みになっていたのを見かけ、手に取ったところ良さげな内容だったのだけど、その場は買わず後にAmazonマーケットプレイスをチェックしたら62円で売られていたのを衝動買い。送料が340円かかるのを考えてもこれは良い買い物をしたな……なんて思ってたら、今日改めてチェックしたところ最安値は1円でしたよorz 本書は30歳の頃に外資系コンサルティングファームに転職し、その後15年あまりに渡って(おそらくは今で言うところの)「勝ち組」として生き抜いてきた著者が語る、いわば成長戦略コンサルティング。各章の終わりには短くまとめが記載されているので、後日ポイントを読み直すのにも便利な構成。

本書を読んで良かったなと実感したのは特に第7章「MBAコンプレックスを克服する」の内容。自分は取り立ててその種のコンプレックスに悩まされたことはありませんし、そもそもビジネス・パーソンというよりいち技術者として生きるつもりでいたわけで、あまりMBA方面に興味は無かったのです。ただその3文字の意味するところであるとか、仮にお金と時間(と家族)が許したとして、MBAを取得することが自分の人生にとってどれだけの価値を生むだろうか?ってことは何度か考えたことがあったので以下略。著者のすでに確立した体系は大衆化の過程にある。学ぶことは必須だが差別化の武器にはならないという趣旨のくだり、全体を通じ何度か登場したと思いますが、MBA取得で得られることもまたその確立した体系の範疇であって成功のマストアイテムではない、との主張は一理あるのかなぁと。この章では論理的思考法、投資理論、財務理論、マーケティング、企業戦略の5分野について極めてコンパクトにまとめてあり、今後の学習の良い手引きになったと思います。

そして第8章の「論理と感情を併せのむ」も印象的で、かつ参考になりました。とりわけ、論理的思考法と全体的思考法の双方をうまく組み合わせて使うというレゾナンス(共鳴)思考法が、個人的に上司(誰)の言動に照らして非常にしっくりくるところがあり、ゆえに説得力を感じたというか。経営上矛盾する、あるいは二律背反な命題に対してどう取り組むべきかってあたりのお話なんですが。……それとは全く異なる話なんですけど似たフレーズとして「清濁併せ呑む」って言葉がありますよね。それを僕は自分が社会人デビューした組織を離れるときにある御方から贈られた?のですけど、なんかこう今の時期や年齢に至ってようやくその真意を理解しつつあるのかもしれない、と感じた次第です。

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