入社式
著
直前の記事では別れについて書いたので、春らしく今度は出会いについて。弊社(何処)でも昨日入社式が行われ、新入社員の皆さんをお迎えしました。式のなかには役員挨拶なる時間があり、つまり自動的に自分も話すことになっていたのですが……話す予定の約1時間前の時点で既に進行が10分押しているとの連絡を受け、その遅延を見越した出番の時刻に会場に入ってみれば、前の順番の役員の方のお話がまだ真っ最中だったという。自分は同時間帯の一番最後に登場するはずでしたから、遅れているだけ話す時間を短くして帳尻合わせをするつもりだったのに、話し始める時刻が(予定では)既に話し終えているハズの時刻でした。全体的な進行にはできるだけ影響を与えたくなかったし、聞いてみれば既に3時間近くも座って話を聞き続けていることを知り、ならば一刻も早く僕の話を終えて休憩に入ってもらおうと考え、5分だけご挨拶させていただくことにしました。
事前にこれといって話す内容を明確に決めていませんでしたが、何を話したかと言うと、結局自分のこれまでの生き方というか、今に至るまでの経緯を大学卒業時にまで遡ってお話しました。伝えたかったのは、とにかく面白いと思えることを自らの選択した環境のなかに見出し、それを精一杯楽しもうよ、ということ。楽しむ努力をしても楽しめないようなら、最終的には環境を選択し直すしかないと思うけど、それはそれで個人と環境の双方にとってポジティブな決断だろうと思うし。そうした考え方を強制したつもりはありませんが、僕自身がそういうスタンスを貫く努力をしてきた結果として、そこそこ充実した人生を送れていると思っているからこそ、紹介してみたまでです。つまらないことにばかり時間を費やして良いほど人生はきっと長くないと思うし、個々人が仕事を楽しもうとすることで、組織全体も良い方向に進んでいけると信じているから。新入社員への挨拶というと、ともすれば過去の失敗談を引き合いに出すなどして何かしらのアドバイスを与えようとしてしまいそうになるけど、そんな話をし始めた途端に言葉が説教臭くなってしまうことは間違いないし、むしろ失敗をすることは若者もとい新入社員の特権であって、その失敗を通じてしか学べないこと、例えば正しさへの執着心とか壁を乗り越えて行くためのノウハウとか、が確かに存在するように思ったから、アドバイスの類は一切無し。おかげでキッチリ?5分間だけで話を終えました(ただしいつにも増して早口でw)。本当は割り当てられた時間は20分だったんですけどね……。
これから彼らに対する教育とかトレーニングが本格化しますが、そちら方面では自分も少しばかり忙しくなりそうです。新入社員のみならず、全社員対象という領域において。