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SXSWi 2007 DAY2

SXSWi 2007二日目の覚え書きです。体内時計は相変わらず狂ったままのようで、お昼の直後と一番最後のパネルの時間帯に起きているのが至難の業。その時間帯になると英語を聞き続けるための集中力が激しく落ちるってことかもしれないけど、早いところ何とかしないと、だなぁ。

Accessibility Wars: A Report From the Trenches

W3C/WAIShawnAdobeのBobという強力タッグによるパネル。実にキャッチーなタイトルではあるけれど、MollyEricZeldmanらのWCAGに関するインタビュー動画(キャプション付き!)を交えつつも、結局はWCAG 2.0に対する誤解を解くためだけの企画のようになっていたのがやや残念っていうか?実際、JoeによるTBL卿に宛てた公開書簡(Letter to Tim Berners-Lee: Time to cancel WCAG 2)とかWCAG Samuraiの活動をみるにつけ、W3C/WAIとしては何としても全体を建設的議論に導きたい状況下にあるのはわかるけれど……いっそ新しいHTML WGのように万人に門戸を開けば?みたいな意見も出てましたが、W3Cのリソースを考えればあまり現実的ではないように思えますし、どうなんでしょうね>誰。改めてガイドラインを決めることの難しさ、万国共通レベルでのアクセシビリティ実現の難しさを共有したっていう意味では、有意義だったかもしれません。

Design Workflows at Work: How Top Designers Work Their Magic

正直、このパネルを選んだのは失敗でした。ええ、失敗でしたとも。とはいえ、同じ時間帯にこれといって面白そうなパネルが無かったから仕方ないのだけれど……パネリスト個々人の仕事の進め方についての話ではあったけど、すごくこうファッション的な内容への比重が大きくて、たとえば音楽を聴きながら仕事はするの?とか、どういう作業のときにどんな音楽を?なんてつまらん話、全然興味無いってば。そういう情報も果たして「ワークフロー」の範疇なのかどうか?しかも、パネリストだけでなくより大勢の人々へのインタビューをまとめたDesign Workflows at Work: How Top Designers Work Their Magicなんてサイトが作られていたのを見てしまうと、そちらを読めばば十分だったんじゃ!?みたいな。

Everything You Always Wanted to Know About the Mobile Web...but Were Afraid to Ask

モバイル環境からWebを利用する人口は年々増えているわけだけど、モバイル向けのWebというものを考えたときにどういったポイントに注意すべきか?を分かりやすく総括してくれたプレゼン(随所に「Jargon Alert」が挿入されていたのも素敵)。概ね戦略、情報アーキテクチャ、デザイン、モバイル環境に特化したWeb標準、といったカテゴリごとに話が進められました。質疑応答の時間になって真っ先に「.mobiってどうよ」みたいな質問をした人がいたけど、「別にアリだと思うよ」的な返事には少々ガッカリ。まぁ、本人は.mobiの世界に入り浸っている以上は自己否定のような真似はしないだろうと思ったけど、なんたって僕はI don't like the idea of .mobiですからw スライドはSXSW 2007 Mobile Web Presentation | Blue Flavorよりダウンロード可能。

Accessified! Practical Accessibility Fixes Any Web Developer Can Use

WaSP ATFの二人がコンビを組み、アクセシビリティの実現や検証のためのツールを紹介しまくったパネル。Ianにとっては超手前味噌的なんだけどAccessifyのオンラインツールがメインで、あとはおなじみWeb Developer ToolbarGrayBitW3C Markup Validation Service、それにFAEなどが取り上げられていました。(3月13日追記:スライドはaccessify.comのSXSW 2007 Slidesからダウンロードできるようになるはず。)

Best Practices for Teaching Web Design

WaSP ILGのほうでお世話になっているStephanieと、Web Teacherの中の人による教育関連パネル。Web Teacherってどんな人が書いてるんだろうって結構前から気にはなってたんですが、Virginia DeBoltさんは物腰の柔らかそうな初老の(失礼!)ご婦人でした。話としては良いWebサイトが何か、ベストプラクティスとは何かを定義し、正しく教えるためには正しいことを自ら知らなければならないし、そのためには時として(自分よりも詳しい)生徒からWebについて学ぶ事も必要、ということ。時代遅れのカリキュラムのままでは生徒は就職できなくなるし、そんな学校にはそもそも生徒は集まらなくなるわけで、いまだ未成熟な?産業分野ゆえの難しさみたいなものは教師のあいだでも多々あるのだろう、と思いました。

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