グーグル革命の衝撃 〜あなたの人生を“検索”が変える〜
著
NHKスペシャル「グーグル革命の衝撃 〜あなたの人生を“検索”が変える〜」を見ました。業界的に以前から話題になっていたし、いつも読んでいるBlog上でも「見るべし!」的な記述を散見していたので。非常にオーソドックスな構成のなかにも、いくつか目新しい事実を知ることもできたし、見ていて単純に面白く、あっという間の49分間でした。以下、その内容の覚え書き。
日に10億回もの検索が実行されているなか、今やGoogleは世界の人が今何を欲しているかを知っていると言っても過言ではありません。そうしたなか、ライフスタイルやビジネスの戦略を変えざるを得なくなった人や会社にスポットを当てつつ、検索行為あるいはGoogleと今後私たちはどう向き合って行くべきか?という問題提起で番組は終わりました。
スポットの当てられた最初の人物がジョンゲール氏、21歳。中学時代からGoogleを使い続け、3年前から収入のすべてをGoogleに依存……受け取った小切手の金額は先月分だけで7696.15USD。単純計算すると年収で1,000万超えちゃってますね。大学への進学もやめ高級マンションに住む彼は、番組の最後でも再び登場しましたが、記憶すらGoogleに依存し始めており、自身も語るところの中毒者として描かれていました。
そして検索エンジンマーケティングを生業としているブルースクレイ社のブルースクレイ氏にスポットが。「検索上位15位以下ではこの世に存在していないも同じ」などと凄いことを講演会の場で堂々と語る彼の会社には上位ランクインの依頼が絶えることはなく、実際レーシック手術を行う某病院の例では年間180万円で同社のサービスを利用した結果、以前の3倍以上に客が増えた実績も。しかし競合他社もミススペルした単語の記述や被リンク数の水増しといった謎SEOで攻勢をかけており、ブルースクレイ社の考える限界である15%という数値ギリギリまでキーワードを埋め込む一幕も。
さらに、いわゆる「Google八分」を受けたとされるキンダースタート社が登場。同社のWebサイトはある日突然Googleの検索結果から除外され、売り上げは激減。従業員は解雇せざるを得ず、今も倒産の危機にあるのだとか。Googleは除外の理由を一切公表しておらず、裁判に出向いたGoogle側の担当者曰く「グーグルは順位を自由に決める権利がある」、「キンダースタート社のホームページは価値がない」と。前者はともかく後者は強烈な発言だなぁ。
ことGoogleの日本市場開拓に関しては、auとの提携シーンがちらっと映し出されただけで、 デスクトップ環境ではいまだYahoo!の人気が根強いだけに、携帯環境に一層フォーカスしていくのかなぁ?という印象を抱きました。あと、どうでも良い覚え書きとして、Google本社の入り口にスペースシップワンが飾られていたのと、Google Earthの担当者に画像解析のプロとして医学工学博士の人間がいたこと、など。