SOFTEXPO & DCF 2006
著
少し間が空いてしまいましたが、11月30日に参加したSOFTEXPO & DCF 2006について覚え書きしておきます。会場はソウル市南部に位置するCOEX、日本でいうところの幕張メッセのようなコンベンションセンターです。
約束の11時になり、ホテルのロビーで本イベントの運営に携わっているGeenaさんと初めてお会いしました。自分以外の講演者の方々も集まったところで、講演会場であるCOEX Room 310へ移動することに。朝はよく晴れていたのに、その後急に暗くなって雪が降り始めていましたが、会場と宿泊しているホテル(COEX InterContinental Seoul)は隣接しているため傘をさすことなく移動できます。しかしとにかく広い!!10分ほど歩いたかもしれません。
会場でプレゼン資料の最終確認するとのことだったのですが、運営側の用意したPCで確認するという説明を受けて一瞬焦りました。てっきり、自前の環境で確認もプレゼンも行うものとばかり思っていたからです。しかしそこは通訳係の金さんを介してお願いをし、なんとか自分はMacBookでプレゼンできることになりました(Keynoteが使えないと辛過ぎます)。
その後再びホテルのほうに戻り、お招きくださったKIPAの方々との昼食会。かなり本格的な韓国料理のおもてなしをいただいたのですけど、給仕のペースがかなり遅くて、結局すべてを食べ終える前に会場に戻らなければならなかったのが非常に残念。
イベントでは、講演者の都合によりCase Studyの順番を入れ替え、以下の進行で各人がプレゼンを行いました。Timothy氏の講演がどういうわけか20分近くも早く終わってしまったため、休憩を含めて前半部分は前倒しで進んでいたのに、自分に出番が回ってきた頃にはすっかり当初予定していたぐらいのペースに。
- Opening Address by Young Gyun Oh (KIPA)
- License: Software Compliance Management by Timothy Bridge (Black Duck)
- The Case for OpenDocument Format(ODF) by Louis Suarez-Potts (OpenOffice.org)
- Case Study 2(KMA) by Dong Il Lee (KMA)
- Case Study 1(MOE & HRD) by Doo Yeon Kim (MOE & HRD)
- Web standards: The Right Tool for the Right Job by Kazuhito Kidachi (Mitsue-Links)
- The Future of Web Standards, HTML5 by Seok Chan Yoon (Daum Communication)
僕は、7月のWeb標準の日でお話した内容をベースとしてWeb標準準拠の必要性を訴えてきました(講演のタイトルは前回と同じまま)。韓国ではWeb標準やアクセシビリティに配慮したWebサイト構築は日本ほどには普及していないようで、公共機関のサイト(例:ソウル市庁)ですら、WinIEのみを閲覧対象と想定しているサイトが少なからずあるそうです。1年ほど前から(BlogやFirefoxの普及と同期して)、そういった問題を解決していこうという動きが高まり始めたらしいのですが、自分の講演がそういった動きを少しでも後押しすることにつながれば良いなぁと思いました。また、自分の後に控えているChannyさんの講演にうまく話の流れがつながるよう適宜言及をし、Web標準に関する2つの講演にコンテキストをつくるよう配慮しました。
ちなみに講演の冒頭アンケートを取ったところ、実際にお仕事で(X)HTMLやCSSに携わっているという人は全体(100〜150人くらい?)のうち1割未満で、Web制作の実務担当者は予想外に少なく、その時点であまり専門的な話は避けようと考え、かなりの部分の細かな説明は割愛することにしました(もちろん、日本語で自分がお話するその裏では韓国語/英語に同時翻訳していただいていましたから、通常の1.5〜2倍くらいゆっくり話す都合もあったのですけど)。後からChannyさんに聞いた話では、KIPAからの招待によって政府あるいは公共系サイトに携わっている方々も少なからず聞いてくださっていたようなので、特にそういった方面に対しうまく訴求できていたら良いのですが。
Channyさんの講演はW3CとWHATWGの双方で現在策定が進められているマークアップ言語について、かなり細かい部分も含めて紹介を行うもので、後半かなり急ぎ足のトークになってはいましたが、しかし個人的にはたいへん楽しめました。
全講演が終わったのち、CSS Niteさながらに名刺を用いた抽選会が。景品にはプリンタやPS2、mp3プレイヤーなどがあったみたいです。興味深かったのは、名前を読み上げるのではなく、名刺に書かれた携帯電話に電話をかけることで当選者を発表していた点。着信メロディが流れるたび「おおっ誰だ?どこだ??」という雰囲気が会場を包み、それはそれで面白い趣向だなぁと思いました。
最後に、今回の講演にあたりお声がけをくださったChannyさん、航空券や宿の手配などを通じ事細かに気配りをくださったGeenaさん、お招きくださったKIPAの皆様、本イベントの開催に携わられたすべての皆様、そして会場にお越し下さった皆様に厚く御礼申し上げます、ありがとうございました。