速習Webテクニック スタイルシート 上級レイアウト
著
ロクナナにお勤めの河内さんがお書きになった書籍「速習Webテクニック スタイルシート 上級レイアウト」を読了しました。3〜4月には発売されていたので、とっくに読み終えてるよ!という方も多いと思いますが、そうではない(まだ読んでいない)方向けに、覚え書きしてみようかと。
まず思ったのは、タイトルにある上級という二文字ゆえに敬遠されてしまう場合があるとしたら、それは勿体無いよなぁ、ということ。表紙にも「上級」といっても、レイアウト上、重要なポイントは基礎から解説
とあるように、(X)HTMLとCSSの基本的な知識さえあれば、難なく読み進められると思います。そして本書は、いわば昨今の(X)HTML+CSSによるWebコンテンツ実装のベストプラクティス集である、ということ。つまり現実の世界、Web制作現場の現状とかブラウザ側の実装状況を踏まえたうえでの考え方なり手法が随所に紹介されているのですね。これから製品版の登場するIE7であるとか、さらにはいずれ勧告されるであろうXHTML 2.0、CSS Level3にも触れられており、未来に向けた予備知識的なものも得られるよう配慮されています。紙面でスタイルシートのソースを読み解くというのは、やや退屈な行為になりがちですが、本書ではそのあたりにも配慮されていて、個々の指定内容の解説や、背景画像を指定している場合にはそのサムネイルが添えられているのは、ソースの読みやすさに貢献していると思います。
それと、いち早くcss Zen Gardenに注目し作品を投稿された河内さんならではポイントかなと僕は感じたのですが、海外というか英語圏のリソースが比較的豊富に紹介されています。CSS方面で興味深い、あるいは役立つ情報というのは、個人的にはどちらかというと日本語よりは英語で書かれたリソースから得ることが多く、実際本書で紹介されているサイトの多くは既に自分にとっての巡回先だったりします。本書を機に、多くの人が英語圏のリソースに目を向けるきっかけを得てくれたら素敵かも、と思いました。