@media 2006 DAY2
著
そういうわけで@media2日目の感想です。
Bulletproof Web Design
Danのプレゼンは、彼にとって2冊目の著書である「Bulletproof Web Design」のライブ版でした。途中、文字サイズを大きくしてレイアウトが破綻しないかチェックするのを、ビデオゲームのディグダグで主人公(誰)がモンスターをポンプで膨らませるのになぞらえて「Dig Dug Text Test(DDTT)」なんて勝手に呼んでたのには笑いました(そんなbuzzwordいらないってw)。講演終了後にようやく?ちゃんとご挨拶できまして、ちなみに3冊目は書いてないそうです(蛇足ですが僕は彼の最初の著作の日本語訳「Web標準デザインテクニック即戦ワークブック」で監訳をさせてもらっています)。
Beyond a Code Audit
本イベントで参加した唯一のWebアクセシビリティ関連のプレゼン。さまざまなサイトやコンテンツに音声読み上げ環境でアクセスしたときに何が起こるか?というデモが中心の構成だったのですが、途中無線LANが通じなくなって急遽ケーブルを引き回してもらったり、JAWSが落ちてマシンを再起動せざるを得なくなったりで、さんざんな内容になってしまいました。Robin氏(と彼の盲導犬)がちょっと可哀相。
Internationalisation: Awakening The Sleeping Giant
僕にとってのヒーロー、Mollyのプレゼン。WaSPのリーダーとして最も有名かもしれないけど、彼女がW3CのI18n ActivityにInvited Professionalとして参加している事実は、あまり知られていないかもしれないな。I18nとは何か、今後起こりうる国際化の波にどう備えるか、またWeb標準とI18nの相関などについて、なぜか裸足になって(裸足で歌う歌手は見たことあったけどカンファレンスの場では初めて見ました)壇上から熱く語ってくれました。
Strategic CSS Management
Rachel Andrew、Roger Johansson、Dave Sheaの各氏によるCSSマネジメントのベストプラクティスに関する議論。ある意味、2日目のなかでは最も楽しみにしていたパネルですが、途中参加者からも疑問やコメントも自由に受け付ける方式だったので、さほどディープなお話は伺えなかったような。それでも、マネジメントという視点でどういったポイントについてルール化しなければならないのかはよりクリアにできたし、終了後にはRoger氏に挨拶と御礼を言えたので、やっぱり参加して良かったです。
Microformats: Evolving the Web
microformats策定の中心的人物にして個人的に尊敬しているTantekのプレゼン。基本的にはこれまでにも語られてきた内容とかなり重複はしていたけど、「Semantic Markup History」の項は何度聞いても飽きないかも。質疑応答の一番最後に指名してもらえたので、今後普及していくための戦略として、W3CやIETFといったところでよりフォーマルな存在にするつもりがあるか聞いてみたけど、まぁ結論としてはフォーマルな位置づけにすることが必ずしも普及させるうえでの鍵ではないけれど、「ドアは開かれている」というのが回答でした。ちなみに彼のiBookからステッカーの山が消えたと思ったら、イカれて新しいのを買ったばかりだから、みたい。
Hot Topics Panel
Molly、Jon、Jeremy、Eric、Tantekらによるホットな話題に関するややフランクなパネル、進行役はJeremy。いくつかあった話のなかでは、非常に優れた資質を持つ個人がGoogleやYahoo!といった大企業に所属するケースが後を絶たない昨今、クリエイティビティへの影響は無いのか?という議論が面白かったかな。パネリストの結論としては影響は無いものの新しいアイデアを今後どう共有していくか次第だろう、というのが落としどころでした。あと、これからの1年でBig Impactをもたらし得る存在という質問にJonがmicroformats、Ericがmicroformats+APIと答えていたのも興味深い。