世界の「最先端」事例に学ぶCSSプロフェッショナル・スタイル
著
大藤幹著「世界の『最先端』事例に学ぶCSSプロフェッショナル・スタイル」を読了。言わずもがな、Web Designing誌に連載されている「CSS Analytics」という記事が書籍化されたものです。以前からそうなって欲しいと思っていただけに、単純に嬉しいの一言。
一通り読み終えてみますと、やや冗長な構成が気になります。Box Model Hack(そういえば僕はこのハックを2年以上前に著者である大藤さんの「XHTML+CSSで作るアクセシブルWebの最新技法」というセミナーで教わりました)や、固定幅のコンテンツをウィンドウ中央にCSSでレイアウトする方法の解説などは特に、何度か繰り返し登場します。もっとも、既存の記事を最大限利用し、また事例個々の解説量を均等にならすという意味においては、致し方なかったかもしれません。そういう部分に目をつむってもなお、CSSのベストプラクティス的な内容がこれ一冊に集約されている点で本書の価値は決して低くないと感じましたし、「まえがき」でも触れられているように、そのベストプラクティスの歴史的側面を知る読み物として楽しむこともできるのではないでしょうか。
個人的には、こういう本が登場するなんて、いい時代になったもんだと思いました。段組の実現ひとつとっても、昔は自分で試行錯誤/悪戦苦闘の末に実装方法を発見し、後日「Faux Columns」なんて記事がWebで公開されているのを読んでのけぞったりもしたけど(単に自分の情報収集不足だったわけですが)、今なら本書を読めば一発(謎)ですから。