日本の衛星はなぜ落ちるのか

2004年2月29日 著

中富信夫著「日本の衛星はなぜ落ちるのか」を読了。中富氏は、宇宙工学アナリストとかいう謎の肩書きでたまにマスコミに登場してはトンデモな説（ホントにCaltech出身か疑いたくなる程）を唱えることがあるので、個人的には氏の印税収入を増やしたく無かったんですが、それはさておき。
極力バイアスは排除しつつ読み進めたつもりだけど、中身が無いというか、正直、著者の主張が何なのか結局分からずじまいでした。アメリカやソ連、中国、ヨーロッパの宇宙開発の歴史を引き合いにだしては日本の宇宙開発を殊更にこき下ろしているだけのような感じ（私怨でもあるのだろうか？）。批判するだけしておいて、提案と呼べる部分が無いようにも思えました。僕の読解力不足かもしれないけど。
ところで本書は日本語表記と英語表記が混ぜこぜになっており、読み難いったらありゃしない。「おわりに」を読むと、これは山田順編集長なるお方が「創出」したスタイルらしいけど、本気で読みやすいとか読者にメリットがあると考えてのことか、激しく疑問。
それ以前に、本のタイトルはどうにかならないものか。先行して出版されたばかりの松浦さんの著作「国産ロケットはなぜ堕ちるのか」に酷似しているし、そもそも人工衛星というのは地球に向かって落下し続けることで地球を周回して（ｒｙ