14日目(2000/1/8)
昨日の夕食は普通に食べることができた。Doctor、Monikaが隣の席だった。夕食からの帰りがけ、Expedition LeaderのJonasが王さんのGPS付き時計に興味を示していたので通訳してあげた。彼はZodiacのスピードがそれで測れるかどうかに興味があるんだと。でも前見て運転しないと危ないよ、とだけは言っておいた(笑ってたけど)。夜9時就寝、第九を聴きながら寝転がるがなかなか眠れない。
現在朝の8時半過ぎ。朝食を食べて来た。今、部屋の掃除を避けてLibraryに来ている。天気は比較的に良いけれど、相変わらずの揺れだ。ここLibraryの窓は進行方向の正面にむいているのだけれど、時折どしゃぶりのような波しぶきをかぶる。どちらをむいても白波の立つだだっ広い海が拡がるだけで、船が進んでいるかどうかもよくわからない。
今朝は一番早くには3時頃目が覚めてしまい、以後7時にシャワーを浴びるまでほぼ1〜1.5時間おきに起きてしまったが、それでも船酔い症状は認められない。薬がちゃんと効いている、ということか。朝食も普通に食べれた。今度は王さんがあまり具合いが良くないようなので、彼にもセンパアをあげておく。日本ではおそらく3連休に入っているはずだ。何も特に問題が無ければ良いのだけれど。
現在夕方の4時過ぎ。王さんはAfternoon Teaに行っている。
あれから午前中は明日に迫った下船に関する説明会、さらにはVAVILOVという船そのものの技術的解説とそれに続くエンジンルームの見学会に参加してきた。エンジンルームはかなりけたたましかったが、興味深かった。特にこの船はスタビライザーといって、船のローリング運動に対して水の移動によってその変位を抑える安定化機構を採用している。その写真もいちお撮っておいた。
昼食ではよく僕のサングラスをほめちぎっていた女性(僕のは自転車競技用の透明なものを使っていたんだけど、彼女にとって色付きで無いサングラスは初めてであり、驚異的だったらしい)とその旦那さんと同席した。彼らはNYから来たという。なぜか日本の大学生が概して遊んでばかりだということも知っている。旦那さんは少し前(3年くらい?)に自前の船を泣く泣く売り払ったそうだが、次の旅としてはまた航海に出る(Miamiから?)ことを考えているようだ。
しばらくうとうとして寝転がってもうこの旅も終わりに近いなぁ、などと考えていて、ふと起きて外を見たらいつの間にか陸地が見える!Cape Hornである。さらにあっという間に接近、船は太平洋から大西洋へと移動、船の揺れは極端に穏やかになった。
明日は6時半にWake Up Call、7時には荷物をまとめ終えて鞄を部屋の前の通路に出し、8時前には朝食を終えて、その後速やかに下船しなければならない。結構、慌ただしいなぁ。僕は明日の午前中は例の?インターネットカフェで時間をつぶし、昼飯を喰ってから空港に向かう予定だけれど、果してどうなることか。(日曜日なのでインターネットカフェは閉っているかもしれない。)
揺れがだいぶ収まったので荷造りを少し進めた。とはいえ、やはり明日は6時には起きてシャワーを浴びる必要があるかな。
ついさっき、イルカを見た。生まれて初めての、生イルカだ!1時の方角、という放送だったけれど、探しているうちにそれは4時の方角に現れた。確かに、僕は海面から飛び上がる姿を見ることができた!まるでマンガみたいな姿(謎)を見ることができたよ!
支払いを済ませてきた。クリーニング代、しめて17ドル。チップもはらってきた。ロシア人クルーに10ドル×13日=130ドル、それに料理人とバーテンに計10ドル。いずれも現金で。