1日目(1999/12/26)
出発地 | 到着地 | 航空会社 | 便名 | 搭乗日 | 出発 時間 |
到着 時間 |
新東京国際空港 | ダラスフォートワース空港 | アメリカン航空 | AA060 | 1999/12/26 | 19:00 | 15:05 |
ダラスフォートワース空港 | マイアミ国際空港 | アメリカン航空 | AA901 | 1999/12/26 | 17:30 | 21:22 |
今、飛行機の中にいる、Dallasへと順調に飛行を続ける飛行機の中に。日本時間で午後9時を過ぎたばかりだから、搭乗してからまだ2時間しか飛んでいない。思いかえせば、家族と別れるまでは大変だった。
数日前から母親と喧嘩をしていて、ろくに口もきかない冷戦状態が続いていたんだけど、さすがに日本から2週間近くも離れるし、場合によっては(乗りこんだ船が思わずタイタニックしちゃうとかで)2度と会えなくなるかもしれないような状況の中では、まったく話さないわけにもいかないわけで。
そもそもの冷戦の発端は、僕が転職を考えていることを母親に話したことだった。僕は、別にそれほど大それたことを考えていたわけではなく、あくまでも日々の生活の中にたくさんある「やりたいこと」の重点を移すこと、そしてそれが転職という行為を伴わなければ実現できない、ただそれだけのことを考えて、いた。
しかし、いきなりそのような僕の思考を突きつけられた母親にとって、それは到底受け入れられるものではなかったらしい。実は、母親と僕が今まで同じ屋根の下に生活しながら、これほどまでの価値観の違いを認識したのは、初めてのことであった。
僕がこれまで、僕の両親が僕自身に対して期待していることといえば、健康であること、他人様には迷惑をかけないこと、そして、自分のやりたいと思うことを自分で見出し、それに向かって邁進することだとばかり思っていた。
しかし、母親が僕に、あるいは僕の生き方に対して期待していることはあまりにもそれらと違っていた。ここでは敢えて書かない(書く気すら起きないというか、さすがに親を辱めるつもりは毛頭ないので書かない)けれど、僕の視点からすれば、それはあまりにも母親本位の、僕自身の幸せが何たるかが考慮されていないものだった。
僕は彼女のそのような思考に深い失望と、怒りさえ覚えた。
と、ここまで書いて実は疲れて眠ってしまったらしい。
飛行機に乗って最初の飲み物で白ワインを頼んだのだけれど、なぜか小ボトルを2本も渡されてね。まぁいいかってなもんで当然一気に飲み干したわけで、当たり前だけどすごくだるくなっちゃったんだな。夕食を食べ終えるまでは割と元気だったけれど、だるくなる瞬間は、気付かぬうちに訪れる。
いつの間にか太平洋を渡り、ロッキー山脈を越えたあたりで眼が覚めたので、とりあえず窓際に座っていた隣の人がトイレに席を立ったのを見はからって外の景色をデジカメで撮ってみる。宇宙に続く空の青は何とも言えないくらい綺麗。宇宙、といってもちょうど飛行中のスペースシャトルの飛行高度は350km以上、こっちはたかだか10kmっていうほどの高度差があるわけだけれど。
そしてさっき、なんとか無事Dallas空港に着き、アメリカへの入国審査を済ませた。手荷物一度引き取る必要があるって成田で言われたからターンテーブルの前で待ってたのに、全然自分のスーツケースが出てこない。しびれをきらして太っちょの係員つかまえて聞いてみたら、やっぱり荷物はちゃんと次の飛行機の中に運ばれてるはずなんだって。成田ではカウンターのお姉ちゃんにまんまとウソつかれちゃったんだなぁ。(爆
話しを元に戻すか。まぁ、そういうわけで僕と母親の間に存在していた潜在的な価値観の違いが圧倒的な存在として数日前に一気に顕在化したわけで。僕と母親とは冷戦状態のままでこの旅は始まった。
兎に角、僕には母親の価値観は到底受け入れられるものではない。だいたい、26才にもなる息子の生き方にとやかくケチをつける親ってなんなんだ。ケチをつけたくなるぐらい僕が自立した人間に成長していないのならともかく、流石に僕は自分でもそこまで落ちぶれてはいないという自信はあるのだ。
だから、今回のこの旅を通じて仕事からしばらく離れて自分自身をしっかり客観視して、今後の生き方(転職然り、東京での一人暮らし然り、家族との付き合いかた?然り)をしっかり見定めてみようと思う。
ところでこれを書いている今はまだDallas国際空港のA21ゲートにいるんだけど、実は飛行機が2時間半遅れの午後8時発に変更になってしまって(どうやら聞いたところでは使う予定の飛行機が別の便に使われちゃったとかで、これは本当にレアケースらしい)、まだ飛行機に乗れないのだ。
遅れる、と聞いてちゃんとUshuaiaまで時間通り着けるか不安になったけど、明日の正午少し前にはBuenos Airesに到着するとのこと、そうすると午後3時10分George Newberry空港発の飛行機にはちゃんと(空港間の移動を考えても)乗れるはずなので、大丈夫だろうな。
なんかぼーっとしてたらいきなりゲートチェンジ。今度はA23だってさ。こっちはすごい混んでる。なんか一心不乱に踊ってる女の子いるけど、体操とかチアリーディングのチームかな。
あまりにも暇だったのでちょっとふらついてたらまたもゲートが変更、A28に来た。はぁ。
なんとか無事Miamiまで着いた。なんかしらんけど、結局Dallasで飛行機に乗り始めることができたのが8時、離陸したのが9時15分。まったく、イライラしちゃったよ。飛行時間にして約2時間10分ぐらいだったかな。機内で出されたシーザーサラダは美味しかったよ、何せダラスで何も口にしてなくって腹ペコだったからね。
で、着いて早々次のBuenos Aires行きの便を確認したら、なんと午前1時30分発だって。予定より2時間15分遅れているけれど、それでもきっちり飛んでくれればUshuaia行きには間に合うかな?うぅ、それにしても時間感覚よくわかんないなぁ。つーか、アメリカ国内の移動だけでこんなに疲れるとは予想外だった。