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画面カーテンについての雑感

つい先日、同僚である辻さんのつぶやきに驚かされました:

電車の中で「画面ついてないようですけどお」って人のスマホに勝手に触る人、ほんとにいてるんですね。僕初めて会った。

補足しますと、彼は先天的に全盲の視覚障害者であり、電車内などでは画面カーテンを有効にしてiPhoneを使用しています。画面カーテンとは、iPhoneを視覚に頼らずに使っている(VoiceOverと呼ばれる音声読み上げ機能で画面の表示内容を聞いている)状況において、プライバシーを保護するための機能のこと。画面カーテンを有効化すると、ディスプレイ表示が切られ、周囲から覗き見されたりする心配がなくなります。以下、アクセシビリティ - iOS - VoiceOver - Apple(日本)より引用:

プライバシーを守りたい場合は、画面カーテンをアクティブにしてディスプレイ表示をオフにしましょう。こうすると、操作中でさえ誰もあなたの画面を見ることができません。

要するに画面に何も映っておらず、側から見れば(画面カーテンについて知らなければ)あたかもiPhoneが壊れてしまったかのように映る状況において、先のつぶやきにある出来事は起こったらしいのです。視覚障害者を手助けしようとする人から、いきなり服や持ち物、身体の一部を触られることがあるとは聞いていたのですが、iPhoneがいきなり触られるというのは初耳で、周囲が見えていない状況を想像するに恐怖しかない(自分だったら、ひったくりが現れたとしか思えない)です。

スマホに勝手に触る行為については、目が見えていようがいまいが、持ち主の了解を得ずにそんなことをするのは非常識かつ失礼であって、止めるべきという感想しかないのですけど、画面カーテンについては改善の余地があるなと思いました。ディスプレイ表示を切ることはバッテリーの節約にもなりますから、その選択肢は残すとして......何も映っていない真っ黒な画面に向かって操作している様が誤解を招くならば、iPhoneが問題なく動作している旨を知らせるメッセージを何かしら(「正常動作中」とか「プライバシー保護中」とか「覗き見しちゃイヤ!!」とか)表示させても良いのではないかと。

もっとも、VoiceOverなり画面カーテンの存在がもっと広く社会的に認知されれば、それはそれで良いのでしょうけどね。

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