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わかりやすい「HTML5」仕様解説書

大藤さんのKindle版リフロー型電子書籍の第2弾、『わかりやすい「HTML5」仕様解説書』は、今年3月18日16時頃から3月19日16時頃まで、Amazonのサイトにおいて誰でも無料でダウンロードできたタイミングで入手していました。仕様の解説、という題名に偽りは無いのですけど、大藤さんと言えばかつて個人的に大変お世話になった『HTML&XHTML&CSS辞典』のイメージが強いこともあって、本書もその類書というか、タグ辞典と呼んだ方が相応わしく思える内容・構成でした。実際、それは第1章「HTML5の基礎知識」で

2014年10月28日にW3C勧告として公開されたHTML5の仕様書における「HTML構文(MIMEタイプ「text/html」で配信するHTML文書)」での要素と属性の使い方について解説しています。

と明記されている通り。しかし、HTML 5.1が今年9月にも勧告される(という予定になっている)状況において今更、2年前の仕様に基づく解説にどれだけの意義なり価値があるか、正直よく分からないのですよね。ことHTMLの仕様については、W3CのそれよりWHATWGのHTML Living Standardを参照すべき、という考え方(momdoさんのHTML 5.1仕様とその日本語訳についてちょっと一言 - 水底の血参照)も、頷けるものですし。

閑話休題。そういうわけで、これから本書を読まれる方には、それが過去の仕様の解説であり、既に有効ではない記述も含まれているかもしれない、という点には注意が必要と思います。もっとも、それはHTMLに限らず、Web技術を扱う書籍なりリソースの常ではありますが。HTML5勧告の歴史的資料という位置付けで読むのが、本書の正しい活用法なのでしょう。

まぁこの先、HTMLの要素や属性がドラスティックに増減したり扱いが変わるなんてことは無いとは思うのですけど......しかしDiff of HTMLsを眺める限りそこそこ違いがあって、本当にこれからどうなるんだろうなっていう。W3C HTMLにも、WHATWG HTMLの安定版スナップショットとしてであれば、一定の存在意義はあったはずなんだけど以下略。

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