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JIS X 8341-3改正原案に対する意見受付公告とかJISCのWebサイトについてとか

9月24日付けで、日本工業標準調査会(JISC)のサイトにJIS X 8341-3改正原案に対する意見受付が公告されました。公告に至る経緯であったり、原案の概要については、昨日のうちに勤務先のアクセシビリティBlogの記事「JIS X 8341-3 改正原案に対する意見受付が公告」で一応さらっと書いてしまったので、同じ内容を敢えてここに書き記そうとは思いません。

厳しいなぁと思ったのは、原案を確認したり意見を提出するためのハードルの高さ。JISCのサイトで規格を閲覧するには、まず特定の閲覧環境を用意しなければなりません(日本工業標準調査会:このサイトについて参照)。この時点でまずモバイル環境とかMacのユーザーは門前払いされます。そして意見を提出するためのオンラインフォームにはセキュリティの都合により、入力に2時間の制限時間を設定されているという(2時間以内に条件を入力し「実行」ボタンを押さない場合は、それまで入力した内容は破棄され、入力内容は無効になるとのこと)。タイミング調整可能ってのはWCAG 2.0 レベルAの要件なんですが、制限時間の解除も調整も延長もできなさそう。

Twitter上でもいろいろ指摘がありまして、というか自分も指摘をした一人ですが、Togetterにまとめました(JIS X 8341-3改正原案に対する意見受付公告とかJISCのWebサイトについてとか - Togetterまとめ参照)。背景としてアクセシビリティ確保のための予算が取れていないとか、大人の事情と呼ばれる類のもの? が仮にあったにせよ、先にリンクしたページ「このサイトについて」には

日本工業標準調査会ではウェブコンテンツのアクセシビリティに関するJIS規格「JISX8341-3 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」に対応したサイト制作を目指しています。
しかしながら、一部のページにおいては、アクセシビリティへの配慮が充分にできていないコンテンツが含まれており、順次対応を図っているところです。

と明記されているわけで、もう少し頑張っていただきたいと(原案作成委員の一人として)思いますし、また本件に関しウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)として何かしら建設的なアクションを起こせないものか、思案しているところです。もっとも、頑張っていただくとなると、それなりに大掛かりな(サイト全体をスコープとして定義せざるを得ない)改修になってしまいそうなのですが......なにせ、ページ遷移の多くにJavaScriptを介した制御が加えられており、どういう理由があるにせよ、まずそのポリシーから見直しません? ってことになるでしょうし。

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