@kazuhito
Kazuhito Kidachi's Personal Web Site Since 2000

講演会「世界一のロケット技術をめざして」

前日の大雪の影響が残るなか、息子を連れさいたま市青少年宇宙科学館へ。若田宇宙飛行士展の一環として企画された講演会、「世界一のロケット技術をめざして」~新型ロケット イプシロンの開発について、JAXAの先生に教えてもらおう~に参加するためです。講師はもちろん、次期固体ロケットプロジェクトマネージャの森田泰弘氏。ただ講演のスライドには「未来を拓くイプシロンロケットの挑戦 〜みんなの夢をのせて〜」とあったから、スライドについては別の講演の流用だったかもしれません。お話はとても面白くて分かりやすく、子供向けに話し慣れている印象で、終始絶やさぬにこやかな笑顔が印象的でありました。以下、講演内容の要点の覚え書き:

以下は、質疑応答の内容の覚え書き。結構、小学生が専門的な内容を突っ込んでましたw

地上の振動、スペースデブリへの対応は?
振動については、あまり音がでない仕組みを発射台に設けた。乗り心地が乗用車くらいにはなれたと思う。スペースデブリについては、最終段に小さい液体エンジンを取り付け、燃え尽きるまでの時間を縮めるよう軌道を下げる取組みをしている。
近くで打上げの様子を撮影していたカメラは壊れなかったの?
壊れたカメラもあれば、離れていて壊れずに済んだカメラもある。壊れない範囲でできるだけ近くから撮影したいと思っている。
ガンプラ方式は量産効果を生むか?
いずれは年に数回の打上げを考えており、同じ金型でフェアリングを生産できる前提では安くもなるだろう。
今後どんな衛星が打ち上がる?
次の2号機は、磁気圏を観測するERG(エルグ)。3号機、4号機はまだ決まっていないが、地球観測計画の可能性がある。5号機の候補はたくさんあり、惑星空間か月か、いろいろな検討がなされている。
ロケットエンジンはどうやってできているの?
ロケットには大きく2種類あり、液体ロケットではエンジンが要るが、イプシロンのような固体ロケットにはエンジンが要らない。
載せることのできる荷物の量は?
最大で1.2トン。
次は何年後に打上げる?
2号機は来年12月を予定。2年ほど空くが、毎回コストを下げ性能を上げる必要があり、それだけ時間がかかる。搭載できる重量は2割増える見通し。以後は毎年打上げたい。
衛星を2機搭載できる?
マルチの打上げは考えている。チャンスを増やすのがイプシロン!
これからのロケットの名前は決まっている?
まだ名前はついていないが、H-IIA/H-IIBの後継として、新たなロケット開発が始まろうとしている。

なお、特別展示室での若田宇宙飛行士展の展示物のなかでは、小学生のときに書いた作文や絵も興味深かったけれど、鳥人間コンテスト参加当時の写真が一番グッと来ました。やはり自分との共通点があると嬉しいものです。

現在地:ホーム > 覚え書き > 月別アーカイブ > 2014年2月 > 講演会「世界一のロケット技術をめざして」
Google カスタム検索を利用しています