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Web標準は本当に成功したのか?

Web Standards Never Kill the HTML Starの続きというか、補足というか、釣りっぽいタイトルですみません。先の記事において、ブラウザベンダーに向けたWeb標準のムーブメントは概ね成功を収めたように思うし、だからこそWaSPは終了したと書いたのだけれど、あくまでも「概ね」であって「完全に」ではないよねってだけの話。Web Standards Killed the HTML Star - JeffCroft.comのなかでCroft氏は、次のように書きました:

What we may not have realized is that once the browsers don't suck, being an HTML and CSS "guru" isn't really a very marketable skillset. 80% of what made us useful was the way we knew all the quirks and intracries of the browsers. Guess what? Those are all gone. And if they're not, they will be in the very near future. Then what?

確かにWebブラウザーは一昔前、それこそNetscape 4.xとかMac版IE4.xなんかの時代のものと比べれば(そんな昔と比べるなよって話かもだけど)遥かに標準に準拠するようになったと思うし、随分マトモになったとも思います。けれど、それで果たしてHTML/CSSの専門家の仕事が完全に失われたかと言えば、やっぱりそうは思えないんですよね。2006年に「Web標準の日」というそこそこ規模の大きなイベントがありまして、もはや当時参加した誰も覚えてはいないでしょうが、恐れ多くも自分は基調講演を担当させていただきました。自分はそのなかで

......いつの日か、すべてのブラウザがWeb標準に準拠し、 誰もが短時間かつ低コストで、よりアクセシブルかつクリエイティブなWebコンテンツを、文法的にも意味的にも妥当でコンパクトなマークアップと、ハックの無いスタイルシートで作成するようになることを。

などという一種の壮大な夢を語りました。それから7年以上の時が経過し、ブラウザーやツール、ライブラリの類はもとより、Web標準そのものも素晴らしい進化を遂げ、夢の一部の達成を実感する一方、ハックないし「ハック的なこと」が完全に不要になったとは到底言い難い。常識的に考えれば、後発のブラウザーほど出来が良いハズにも関わらず、たとえばAndroid 4以上4.4未満におけるAndroid標準ブラウザーみたいな酷いブラウザーが世に広まるなどしているのが現実。ブラウザー/デバイスの多様化に伴い、相互運用性の担保に必要なコストが多少上がるのはやむを得ないにせよ、思い描いていた理想からは程遠いなぁ......なんて。完全に、いち老害のぼやきですけどね。

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