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星の街から

菊地涼子著『星の街から―誰でもなれる宇宙飛行士訓練日記』は、出版されたのが1991年3月だけに、中古をアマゾンで購入(1円)。言わずと知れた、元TBS社員にして宇宙特派員の一人に選ばれた菊池さんの訓練手記なのだけど、なぜ今更この本を購入したのかといえば、大陸トラベルが参加者の募集を開始した[有人宇宙飛行50周年記念]ロシア宇宙開発の歴史を訪ねてツアーに端を発します。このツアー、昨年初めて企画され、真剣に行きたいなぁと思いつつ結局は不参加。その後、

を読むにつけ、今年こそは参加したいなと思い始めました。昨年は的川先生が同行されたのだけど、今年は菊池さんが同行者なだけに、宇宙飛行士の視点からより突っ込んだ解説を聞かせていただけるかもしれない、という期待もあります。でもって、昨年参加された(上記のTogetterのまとめにもつぶやきが使われている)@tartarossaさんから直々に土産話やツアーの長所・短所を伺おうと思ったのです。果たして、去る5月19日に新宿にてプチオフ会を敢行、僕のほかにも興味をもった@matsugen_さん、@galileo_falconさんも参加、楽しいお話を沢山聞かせていただきました......実は菊池さん、昨年のツアーにも同行されてたんですねぇ。

当日、@tartarossaさんには膨大な量の写真や関連資料をお持ちいただいたのですけど、そのなかに本書『星の街から』がありました。まだ今年のツアーに参加するかどうかは不確定とはいえ、行くならば間違いなく事前に必読の一冊であろうということで、購入に至ります。興味深いエピソードのオンパレードの内容ではありましたが、最も気になったのはp.223より

日本はと言えば、技術の国で、世界でもトップクラスのハイテク技術を持っている。でも、科学の国じゃない。ソ連はそういう意味では技術はないけれど、考えて理論を作り、宇宙船を製造して飛ばす「科学」をもっている。

という考察かな。敢えて極論されたのかもしれないにせよ、1990年当時の状況をどこまで広く俯瞰したうえでの表現なのか、は気になりました。科学と技術はそれぞれに異なるし、「どちらかといえば」日本は技術の国との見方が昔から根強いとは思うけれども。それから20年以上が経過した今、日本とロシア両国の宇宙開発の現状は、菊池さんの目にはどう映っているのだろう?もしツアーに参加するならそういうお話も直に伺えるだろうなと思いつつ、折しも来週6月9日の夜に「冷戦後の宇宙開発」という演題で菊池さんが講演をされるユーラシアセミナーがあるので、まずはそちらに参加する方向で。

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