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Re: スキップリンクにまつわるいくつかの議論

ばけらさんスキップリンクにまつわるいくつかの議論を紹介されていましたが、そのとあるところに自分も居合わせていたので(議論した場を隠す必要性を僕は感じないのですが......ちなみにWAIC WG2でのお話です)、ちょこっと言及しておこうかと。

  • ビジュアルブラウザを使っている一般のユーザーが、「次の見出しにジャンプする」という機能を必要とするケースがあるのか
  • スキップリンクによるブロックスキップは、特定の障害を持つユーザーの役には立つかも知れないが、その他のほとんどのユーザーには無用な者なのではないか

既にうろ覚えですが、上記は自分の発言からの書き起こしのように記憶しています。要点は、スタイルシートでマルチカラムレイアウトが実装されたWebページにつき、コンテンツをリニアライズして利用するのでなければ、ブロックスキップは有用ではないのでは?という疑問です。リニアライズして利用する、というのは具体的に

といった状況を意図しています。そのような状況であれば(もしくは、シングルカラムのレイアウトを採用したWebページであれば、利用するUAや制作者スタイルシート適用の可否を問わず)スキップリンクが有用であろうことは想像できます。

しかしそうではなく、スタイルシートに対応した視覚系UAで、かつ制作者スタイルシートを適用し、マルチカラムにレイアウトされた状態でコンテンツを利用するのであれば、スキップリンクは有用ではなく、どちらかと言えば不要だと思うのです。というのも、コンテンツが二ないし三次元的に配置されている状態では、往々にしてスキップする先が同じ可視範囲に存在していたり、垂直方向のスクロール移動量が少ないがゆえに、フォーカスの移動がわかりにくかったりするからです。

それでもなおスキップリンクは有用だ!という見方もできなくはないと思いつつ、仮にそれだけの価値なり重要性を置くならば、それを隠すような真似はしないでいただきたい、と思ったりもします。隠すというのは、視覚系UA向けには完全にスキップリンクを非表示にしているとか、タブキーを押して初めて表示されるような実装のことを指します。

あとこれは完全に別の論点ですが、そもそもスキップリンクのようなものを静的にHTML文書に用意しておく必要性がどれだけあるのか?というのが疑問というか、UA側で自動的に生成のうえいつでも(文書中のどこを閲覧中であっても)ユーザーが呼び出して利用できるようにしていただきたい、と思っています。HTML5ではアウトラインを生成するアルゴリズムが定義されていますが、そういう文書全体のアウトラインがいつでも確認でき、かつ文書上の移動にも使えたら便利じゃないですかね。

まぁ結論としては、第三回のアクセシビリティBARのお題はスキップリンクにしませんか?ということで、ひとつよろしくお願いいたします。過去のパンくずとか文字サイズ変更ボタンと同じくらいには盛り上がれると思うのですけど。

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