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iPhoneアプリケーション開発ガイド

交流飛行会2010に参加すべく富士駅へ向かう途中、電車の車中で『iPhoneアプリケーション開発ガイド』を読了しました。読了といっても、JavaScriptにはそれほど明るくないので、ソースコードを1行1行吟味するみたいなことはせず、あくまでもWebのフロントエンド技術でもってiPhoneアプリを作るためのプロセス、またそのうえでの注意点といった全体像を俯瞰すべく読み進めたわけですが。その目的においては、とても参考になる良書だったと思います。値段も2,000円を切るという良心的?な設定でしたし……。あ、それと本書はPOBoxとかかつてのiPhone/iPod touchの日本語入力などの開発に参加されたことでお名前には馴染み深い増井俊之氏が監訳されている点で興味深かったかと。それはそれとして、読み始めて早々16ページ目にて

参考書としてはJeffrey Zeldmanによる“Designing with Web Standards”(New Riders Press刊、邦題『Designing with Web Standards —XHTML+CSSを中心とした「Web標準」によるデザインの実践』)をおすすめします。

というくだりで椅子から滑り落ちそうになりました(嘘)。ご紹介いただいている日本語版の技術監修に携わらせていただいた身として一応書いておきますけど、同書は既に絶版となっています。原著のほうは既に3rd Editionまで出ていて、内容もある程度はアップデートされているようですが、たとえ日本語版を今から頑張って入手しても初版がベースとなっているため、内容的に陳腐化した部分が目立ってしまうのではと思います(そうでない部分がゼロではないにせよ)。これからお読みになる方は、その点ご注意いただきたく!

閑話休題。本書を読み終えてなお猜疑心を持たざるを得ないのは、Appleのさじ加減一つでこうした(PhoneGapのようなライブラリを利用した)アプリが認められなくなるかもしれない状況が果たしていつまで続くだろう?という辺り。AppleはもちろんWeb標準を推進するための旗ふり役ではあるわけで(Every new Apple mobile device and every new Mac — along with the latest version of Apple’s Safari web browser — supports web standards including HTML5, CSS3, and JavaScript.)、単にFlash技術を禁忌している「だけ」ならば、HTML+CSS+JavaScriptによるアプリ開発を否定する理由は見当たらないようにも思うのですが、果たして。気休めに、PhoneGapの開発に参加されているMike Nachbaur氏による関連記事をいくつか:

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