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Re: 07'鳥コン覚え書き 4 感想(特にディスタンス) (1)日本大学理工学部航空研究会のフライトについて

僕は日大航空研究会のメンバーでもOBでもないので、今年出場した機体の仕様を知らないし、実際のところなぜあのような結果に陥ってしまったのか、パイロットの最後の悲痛な叫び「尾翼効かねぇ」の理由も知らないけれど、「07'鳥コン覚え書き 4 感想(特にディスタンス) (1)日本大学理工学部航空研究会のフライトについて」の以下のくだりには同意できません。

たとえば、離陸の場面です。日大はとてもゆっくり離陸しましたが、たぶん安全策だったのでしょう。でも、極端に言えば、そこでダイブさせて機速を稼ぐことだってできたのです。それがベストではないかもしれません。いや、たぶん違います。でも、あの条件の中では試す価値はあったのではないでしょうか。

今年の日大の機体を見た限り、設計機速は例年どおりそれほど高速ではなかったと思うのです(当てずっぽうだけど大体7.5〜7.8m/sec?)。ましてや当日のコンディションは既に風が吹き始めていて、その正対成分もそれなりに強かったでしょうから、ゆっくり離陸したように見えたのは、安全策というより当然の帰結であり、例年と変わらぬ光景でもあったと思います。

機体をダイブさせて機速を稼ぐのは、自らの推進力をもたない滑空機にこそ必要なことであって、そうではない人力飛行機では主翼が過度に捩じれるリスクを負うことになり、自分はむしろ避けるべき操縦と認識しています。

ランディングワイヤー(機体が静止しているときに主翼を上方からつり上げておくためのワイヤー)が存在しない機体であれば、飛び出し時にプラットフォーム上で十分な速度が得られなかった場合に速やかに主翼に上反角を得る目的で機速を上げる、という判断もありえなくはないですけど、それでも自分はリスクのほうが高いように考えています(ちなみに日大は例年YAMAHA同様ランディングワイヤーを備えており、離陸時には既に上反角による安定性を得ています)。

それにしてもこの数年の日大のフライトは残念続きですが、どうしてしまったんでしょうね。単に「不運」という言葉だけでは片付けられない何か、がきっとあるのだろうと思うのですが……。

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