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変革期のウェブ

早くもイベント当日から1ヶ月が過ぎようとしていますが、Web標準の日々で参加者特典?としていただいた書籍「変革期のウェブ 〜5つのキーワードから読み解くウェブとビジネスのこれから〜(マイコミ新書)」を読み終えました。副題にある5つのキーワードとはソリューション、コンテンツ、サービス、テクノロジー、プロジェクトで、それぞれについて3〜5名の現場の第一線で活躍する皆さんが、座談会形式で論じています。本書はいわゆるWeb制作業界の内向けなのか外向けなのか、そのあたりが今ひとつピンと来なかったりしたのですけど、出席者の方々と自分は比較的立ち位置が近いうえに非常に読みやすく(これは角竹さんの尽力が多分に貢献していると思う)、また新書という文字量も手伝ってあっという間に読み終えました。第4章「テクノロジーとしてのウェブ」の最後のほうでヨスケ先生、もとい小久保さんが次のようなことを言われています。

ウェブサイトをちゃんとつくるというのは、うしろに積み重なっているさまざまな技術のそれぞれの段階で、きちんと正しいことをやっているからこそ、できあがったもののクオリティも保たれます。そうやってはじめて、ウェブというメディアの本来の可能性をスポイル(ダメに)しない状態がつくれるわけです。

仕事柄、Webサイト構築に対して主に技術的側面から携わる身としては、そのポイントは常に留意しなければならないと思いますし、そもそもその「正しさ」とは何か、その根拠は何か、といったことを明示的にしろ暗示的にしろクライアントやサイトを利用するユーザー、もっと言ってしまえばすべてのステークホルダーに伝え示していく必要があるし、それができてこそのプロだろうなと思いました。また第5章「プロジェクトとしてのウェブ」で、阿部氏が

ディレクターになりたいってのはいいんですけど、マーケティングがどうとか、クリエイティブがどうとか、技術がどうとかの前に、社会人としての最低のマナーが身についていないと、絶対無理ですよ。

と言われていたのは、つくづくそうだよなぁと思いつつ、最近特に体調管理ができていない自分にはとても耳の痛いお話(しばらく前にひいた夏風邪がまだ完治しておらず、いまだに咳が止まらない)。個人的な取り組みとしてそこはまだまだ改善が必要ですし、業界全体としてもそういったごく基本的な事柄にあらためて目を向けることで、より成熟していけるのかな、と思いました。

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