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「頭のいい人」はシンプルに生きる

先日丸善アークヒルズ店で購入していたウエイン・W・ダイアー著、渡部昇一訳「『頭のいい人』はシンプルに生きる—「快適生活」の方法」を読了。新年を迎えるにあたり、しばらく読むことのなかった自己啓発系の本でも読んでおこうと思っていた矢先、ペンギンのイラストの表紙が目について衝動買いしてしまったものです。しかしこれ、原題は「Pulling Your Own Strings」だそうで、一体どこをどう訳せばこんな邦題になるんだか。「頭のいい人」という言葉を使えば売れるとか、何かそういうマーケティング上の理由でもあったんでしょうか?……いや別に僕はタイトルで選んで買ったわけではないですが。売れてるかどうかはわかりませんけど、年末年始に足を運んだ書店ではことどとく平積みされていました。1刷は昨年8月末の発行で、手元のものを確認したところ19刷とありましたから、やっぱり売れてるんだろうな。
本書には随所に自己発揮の四文字が登場します。原題のあやつり人形の如く生きるのはやめ、自分の意志を貫いて生きるというのがまさにその言葉の意味するところと理解しましたが、それを実現するための方法論が紹介されているのです。しかしながら、一歩間違えれば完全に自己中心で利己的過ぎる選択なり生き方を推奨しているように感じられてしまい、全体的にあまり良い印象を持てませんでした。明確な根拠は無いけれど、日本人的なメンタリティにとって受け入れることの難しい内容、とでもいいますか。いい意味で自分本位というのを訴求したかったらしいけれど、どうしてもそうは受け取れない/解釈できない部分があったんだよなぁ、なんとなく。
本書を読んで、他者による評価といった自分の思いの及ばぬことがらに振り回されることなく本分を全うすべしということを再確認できたのは、今という年初のタイミングであればこそ良かったかなぁと感じられたぐらい。あとはやっぱり謙虚さを忘れてはならない、ということの再確認も収穫かな……過去数ヶ月を振り返ってみると、その部分で黄信号どころか赤信号が灯っていました。特に勤務先においては、立場的なアレはあるにせよ、言動に是正が必要ってことで。まだまだ未熟者です、頑張ります。

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