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第12回スカイスポーツシンポジウム

日本大学理工学部駿河台校舎1号館6階CSTホールで開催された第12回スカイスポーツシンポジウムに参加してきました。本当は昨日の1日目にも参加したかったのですが、嫁さんの体調不良が続いていた関係でキャンセル、2日目のみの参加となりました。会場に着いてビックリ、どうやら建替えが行われたらしく、以前足を運んだことのある1号館とは別物になっていました。参加費1,500円(非航空宇宙学会会員)はまだしも、前刷集の2,000円は高いなぁ……買ってみたけど、なんか印刷のクオリティ低いし!
しかしこのシンポジウム、12回目を数えるとは地味に凄いと思います。自分が大学在学中にスタートしたと思いますが、その頃は毎年開催するほどネタがあるのだろうか?隔年ぐらいがちょうどよいのでは?などと思っていた時期がありました……しかし、良く続いていますね(褒め言葉)。皆勤ではありませんが、鳥人間や人力飛行機を扱う国内唯一のシンポジウムということで、これまでに何度か参加しています(一度ずつだけですが、発表も司会もしたことがあります)。
プログラム中、最も楽しみにしていた安部先生による特別講演「鳥になりたい男たち -日本記録にかける青春-」が、今日聞いたなかでは最も印象的でした。研究活動とサークル活動の別を問わず、日本大学における人力飛行への取り組みの歴史を紹介し、その後にメーベ20・同21と続いた日本記録更新にスポットをあて、最後には世界記録更新への期待すら抱かせるような、素晴しい講演でした。
その最後に自分は二点質問をしまして、一点目の記録挑戦時の安全確保などのノウハウを他チームなどと共有する予定があるか?との問いには、時間を置いて対応したいとのことでした。自分は昨日の東工大の発表「人力飛行機の事故防止と安全性について」を聞き逃したのですけど、外洋上の飛行という、まさに危険と隣り合わせの飛行を成功させた裏には、さまざまなリサーチやそれに基づく分析があり、それは国内の人力飛行機コミュニティ(何)にとって非常に価値あるものだと思うのです。それを対外的に共有することで、各チームの試験飛行や鳥人間コンテストの運営がより安全なものになれば良いなと、そういう願いを込めての質問でした。安部先生からのポジティブな回答は、個人的にはとても嬉しく思いましたし、今後が楽しみです。
二点目の質問、(スライドのなかで)メーベ21のときの挑戦候補地に静岡のほかに北海道という文字があったが具体的にはどこか?という問いには、大樹町を挙げていました。記録飛行に適用されるFAIルールのなかに、離陸地点と着陸/着水地点の高度差についての規定があり、これをクリアするには海岸に面した滑走路が必要とのこと。そのなかで富士川滑空場や駿河湾を選んだその背景には、地元漁協などさまざまな組織にいらした日大OBの存在が大きかったようです。記録飛行に限らず人力飛行機の製作には資金問題がつきものですが、コスト管理の面で支援を得られるか否かというのはやはり無視できませんからね。

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