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再び、.mobi問題について

以前、ナンチャッテ英語で書いたエントリ「I don't like the idea of .mobi」で語った内容と重複しますが、再度.mobiドメインについて触れたいと思います。.mobiというのは、その名前から予期される通り、モバイル機器向けコンテンツのために用意されつつあるドメイン名で、既にICANNが承認済みです。しかしながら、インターネットというユニバーサルな情報空間を、アクセスに用いるデバイスを基準に分断するものとして、W3CはICANNが承認する遥か昔から反論を唱えていました。事実、 DirectorのTim Berners-Lee氏が「New Top Level Domains Considered Harmful」という文書を書いたり、Device Independence Working GroupのRotan Hanrahan氏が「The ".mobi" Proposal is Inconsistent with Device Independence Principles」を公開しています。
しかし驚くべきことに、.mobiドメインのレジストラであるmTLD Top Level Domain Limitedが、どういうわけかW3C Membersにその名を連ねていたのです。これを僕は今日になって知ったのですが、一体どう理解すれば良いのでしょう?mTLDにとってW3Cへの参加は一種の懐柔策なんでしょうか?またW3Cはどういう意図もしくは認識でもってmTLDの参加を認めたのでしょう?規定の会費さえ支払えば、およそどんな企業や団体も参加できる決まりではありますが、さすがにこうもあからさまに反論を唱えている対象の組織、見方によっては敵対関係と呼んでも良いような企業が同じW3Cの一員になってしまうだなんて、ちょっと信じ難いです。W3Cが余程の資金難に喘いでいて、まさに「来るもの拒まず」状態だったがゆえなんでしょうか?それとも何かしら別の、僕のようなぺーぺーには知り得ないオトナの事情でもあるんでしょうか。謎過ぎます……。
この点については、なんらかのかたちでW3Cに問合せを行い、明確な回答と自分なりの納得を今後得たいと思います。

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