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Re: 第29回鳥人間コンテスト選手権大会 滑空機部門レポート

鳥人間コンテストに古くから係わっている人々のあいだではおそらく有名な御方だと思うのですが(僕も昔お会いしたことがあります)、秋元靖史氏が「第29回鳥人間コンテスト選手権大会 滑空機部門レポート」を公開していました。自分は今年も人力プロペラ機部門のみを観戦していたので、有難く拝読しました。このレポート、実は滑空機部門にとどまらず、大会の今後のあり方について大変興味深い考察がなされていたので、鳥人間関係者にとっては一読の価値があるように思います。
文中、この十数年、曲がりなりにもウィークエンドの夜7〜9時というゴールデンタイムを外れていないとの記述がありますが、今年の放映は9月19日の午後9時より、よみうりテレビ系列で放映と聞いています(本レポートの冒頭にもそうあります)。自分がオンエアを見てきたなかでは、ゴールデンタイムを外れるのは今年が初めてのことで、これは暗によみうりテレビ側で番組としての鳥コンの位置づけの変更、あるいは価値の見直しが図られた結果ではないかと察しています。また、人力プロペラ機部門について学生サークルである以上、1年単位で世代交代があります。その結果、チームの力量が毎年上下することは必然との指摘には、異を唱えたいと思います。技術や経験が適切に伝承され続ける限り、設計・製作に携わる人間の入れ替わりに伴う機体のクオリティの変動というのは最小に止めることが可能のはずですし、そうであればこそ、日大のような強豪が今年も優勝できたのではないでしょうか。
最後にある「鳥人間コンテストは“価値あるマンネリ”になり得るか」との問いには、私はなり得ると思いますし、またそうなって欲しいとも願っています。自作飛行機の性能を競うというアイデアは特に学生の層にとって技術のみならず多くを学ぶ機会と場を与えますから、よくロボコンなどと比較されもしますけども、ものづくりの意義や志向を伝えていくには絶好ではないかと。テレビ番組制作側の視座ではどう捉えるべきかわかりませんが、大会が無くなってしまうことのデメリットは(マンネリであっても)継続するメリットよりも大きいように思えてなりません。

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