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Starry Starry Project Act2

朝早くからお台場へ。日本科学未来館で開催された、宇宙市民リーグ主催のシンポジウム「Starry Starry Project Act2」に参加しました。基調講演、特別講演、それと「スペース・コロキアム」が特に面白かったので覚え書き。
基調講演では、「市民参加型の宇宙政策を目指して」をテーマに、筑波大学の講師で宇宙政策を専門とされている鈴木先生が講演。市民と国民という二つの言葉は似て非なるもの、という話に始まり、宇宙開発が包含するさまざまな二項対立を紹介しつつ、市民にとっての宇宙開発とは何かを解説。宇宙を政策というコンテキストの中で捉える必要性を述べていました。
それに続いて特別講演として、松浦さんが「スペースシャトルとはなにだったのか」という題目で講演。講演資料は今朝の4時になって作り始めたのだそう(お疲れ様です)。シャトルが何を目指し、何を間違え、そして何をもたらしたのかを、サターンVロケットとの強烈な対比(コスト、ペイロード重量)を引き合いに出しながら力説。

シャトルの登場がその後の宇宙機技術開発をミスリードした、とのお話は特に衝撃的でした。「翼幻想」なるものを生み出したのは昔から言われてきたことだし理解もしていたけど、まさか第一段に液体酸素と液体水素を用いるすべてのロケットがそのミスリードというかSSTOを目指した結果の産物だったとは!「ふじ」の打上げフライトプロフィールをシミュレーションした結果がサターンVとピッタリ合致したのは、物凄い説得力がありますね……フォン・ブラウン恐るべし。聞いてて一瞬背筋に寒気を感じました(謎
スペース・コロキアムでは、冒頭にUNISECの川島さんが登場。曰く、宇宙村の住民を1万人から100万人に増やすには感動市場(この言葉初めて聞いた)を利用しない手は無い、とのこと。なかなか興味深い発言が会場・パネラー(?)の別を問わず相次いだんですが、とりわけ的川先生が「JAXAの統合は失敗だった」などとキッパリ仰ったのにはちと驚き。「政治の限界」云々のトピックスの中で飛び出した発言ではあるものの、なんか最近ヤなことでもあったとか?
それと松浦さんの発言で、空を飛ぶにしろ宇宙に出るにしろそれは「悪い夢」なんだよね、というのには思わず苦笑。宇宙に飛び出すためには、飛行機で二地点間を飛ぶよりも桁違いに大きなエネルギーを要する(当然それだけコストもかさむ)点をどうクリアしていくかが課題、っていうのは確か以前のトークライブで聞いた覚えのあるような論点。
余談ですが、宇宙未来.comの平井さんというお方、話し方がとても特徴的でした。別に悪いとか変だとかいう意味では無くて、物凄くアツイっていうかヤケドするぜ!というか、激しく熱のこもった口調だなぁと思ったのでした。

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