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日本宇宙生物科学会の公開講演会

科学技術館で開催された、日本宇宙生物科学会公開講演会「宇宙に生命をさぐり 生命に宇宙をみる」に参加しました。もともと会場は広くなかったんですが、立見が出るほどの盛況ぶりで、関心の高さがうかがえます。(ちなみに、科学技術館って小学生の時以来だな。)
大島先生の講演が最も興味深かったです。数あるアミノ酸のなかで、タンパク質を作る20種の選択基準はまるでデタラメに見えるとか、DNAの塩基配列はATCGの4種ではなく2種でも実現できたはずだしそのほうが優れている、とか。長沼先生の講演、しんかい6500をエウロパまで持っていくのに、シャトルのペイロードベイに収まるかどうかを確認しているあたり、かなり笑えました。あまりにもお話が面白いので、東濃地科学センターまで見学に行きたいと思ったほど。井田先生の講演内容はやや専門的な理論分野に偏っており、そもそも以前NHKの「宇宙 未知への大紀行」を見て知っていた事柄が多かったので、正直つまらなかったです。平林先生の講演は、内容にまとまりは感じられなかったけれど、それなりに楽しめたかな?SETIが他の科学領域とともに歩んできた経緯を紹介していました。

総合討論では、幸い僕の質問を取り上げていただけました。現在の科学技術を用いての生命探査の方法論を問う質問については、森の中で動物自体よりもその排泄物を探したほうが効率的であることを例えに、酵素を探すことの必要性を大島先生よりご回答いただきました。地中の生物を調査する際の掘削機等の環境汚染の防御法については、防御そのものは難しく、ただサンプルの汚染の程度を計測しては影響の少ない部分を数回に分けてサンプリングしているのだ、と長沼先生より教えていただきました。

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