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15日目(2000/1/9)

現在、朝の6時半。起床のWake Up Callがいつもの調子で始まり、そして終った。Jonasの口調の物真似はしようと思えば実に簡単だ。外は雲っており、霧さえ出ているようだけれど、Jonasいわく太陽は見えているからそのうち晴れるかも、ということだった。既にシャワーを浴び、荷造りも「ほとんど」終えている。

昨日の夕食はFaiewell Dinnerだった。とはいえ、いつものお決まりのフルコースではあったが。また例のタヒチ夫妻と同席。彼らは月曜日にUshuaiaを出発、その後も1週間近くにわたりチリを旅するという。優雅やねぇ。その後またすぐ寝たんだけど、なかなか眠れなくて。第九の全楽章聴いてもまだ眠れない。そのうち眠ろうと奮闘すること自体に疲れて?寝ちゃったわけなんだけどさ。

外の景色は既にずっと陸地が続いており、ビーグル水道を進行中であることは間違いない。もうあと数時間で、2週間近くにもわたり滞在したこのVAVILOVから下船する。特別な感慨は無く、むしろ後はもう帰るだけなので、「一瞬で」帰りたいといった感じだ。(話しはそれるが、「ドラえもん」ののび太は「どこでもドア」の有り難みをまったくわかっちゃいない。)

とにかく日本の社会に一刻も速く復帰しなければ。大学2年のときに接し始めて以来、インターネットの世界からこれほど長期間隔絶されたのは今回が初めてであり、この間にどんな出来事、事件があったのか、非常に気になる。よくいわれるインターネット依存症とまでいかずとも、これまでにも実にいろいろな場面で頼りにしてきた(事実、この南極ツアーへの参加にしたってそうだ)存在であるだけに、なかなかずっと(インターネットから)離れていると不便に感じてしまう。

船から降りて、行き来たときにに寄ったインターネットカフェに来ている。店が日曜日にも関わらず朝の9時前から開いていたのはとてもラッキーだけれど、残念ながら空きのマシンが無いとのこと、とりあえず店の中で順番を待たせてもらっている。(だって他に行くところ無いし。)

船を降りてから、Hotel Albatrosまではバスに乗った。もっとも、バスに乗って移動するほどの距離でも無かったのだが。一人だけで重そうなスーツケースを引っ張って行くことも無いだろう、と思ってね。下船からHotel Albatrosまでは非常にあっけなかった。(というかあっさりしていた。)すごく親しくなったって人がいるわけでもないし。とてもさばさばとしていた。それは王さんに対しだってそう。彼は土産もの屋が開いているかどうかを確認しに一足速く船を降りた。それから空港へ行って、変更がきけば朝一番の飛行機でUshuaiaをたつそうだ。まぁ、縁があれば?またどっかで会えるでしょう。(ただ、Mimiにだけは探して話し掛けて、その名前が日本語では「耳」を意味することだけは教えてあげたかったんだけどな。)

今、やっとUushuaia空港に着いた。チェックインを済ませ、ちょっとしたレストランでミルクティー(3.50ドル)を飲んでいる。空はだいぶ晴れてきて、遠くの山々がよく見える。

インターネットカフェでは、やっと順番をまって、これまた行きに来た時に利用したiMacを使った。思ったほどBekkoameアカウントにメールはたまっていないことを確認。っていうかサーバがちゃんと?動いていて良かった。家族を含め数人に無事を知らせるメールを送る。あまりニュースをチェックする時間的余裕は無かった(なぜかNASAはつながらないし)。

本当はそこで2時間くらいまったりするつもりだったんだけど、たまたまインターネットを使えるのがそのiMacだけっていう状況らしくて、僕の後にもう二人ぐらい並んでいたんだな。さすがに気が引けて、メールの送受信だけでその店を後にすることにした。今回はちゃんとおつりがあることを確認して10ドル札を出したから、きっちり1時間分、6ドルはらい、4ドルのおつりをもらったさ。

それから雨に降られながらもぼーっとしたり、散歩したりした。散歩っていってもSan Martin通りは既にほぼ歩き尽くしてしまっているし、結局どこにも行く当てが無くてぶらぶらしていただけなんだけどね。しかし寒かったなぁ、雨といってもたまに雪みたいなのも降ってたし。

そのうちだんだん寒さで?トイレに行きたくなってきて(そういやここでは公衆トイレなるものを見たことがない)、また丁度昼飯時にもなったので、どっかのレストランに入らなければならなくなった。人気の無いところがいいな、と思って誰もいない小さな、San Martin通りから少し入ったところにあったレストランに(ピザの2文字にひかれて)入ったのだけれど、僕が席についたら立て続けに3組みくらい客が入って来てしまった。

割りとノリのいいおばさんが店主で、楽しさまぎれによくわからない名前のピザとコーヒーを頼んだら、これがまたとんでもないピザが来てしまった。具は少ないし、得体の知れない緑色の物体(きっとオリーブ)が乗っている。大きさは半円で食べれる大きさだったけれど、味は少し抵抗があったな。(コーヒーを頼んでおいて正解だった。)ちゃんとトイレの用も足して、そのレストランを後にする。それからすぐとHotel Albatrosへ朝に預けたスーツケースを取りに行き、タクシーで空港まで来た(5ドル)というわけ。はぁ。

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